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ずっとあると思っていたものがなくなった

(全1200字)
今回はプライベートでちょっとした特別な経験をしたり思ったことがあったので記事にしました.


自分は大学1年生の時から約4年間,とあるスーパーでアルバイトをしていた.

社会人になっても気が向いたら顔を出して,パートさんと雑談をしたり買い物をしたりしよう…と考えていた.

しかしそのバイト先は入社どころか卒業式の1ヶ月以上前になくなってしまった.
正確に言えば今日で閉店し,数ヶ月以内に跡形もなく消え去ってしまう.

店長やお世話になったパートさんに別れの挨拶をしにバイト先へ行くと,今まで見たことないくらい沢山のお客さんと沢山の店長/マネージャー級の社員,ヘルプがいた.

挨拶に行くまでは閑散とした店内を想像していたので意外だった.

「さみしくなるね」というお客さん達の会話や「今までありがとね!」という従業員同士の会話が聞こえてきたり
「××コーナーは全品○割引です!」という威勢のいい店内放送が鳴り響いたりと店内は本当に賑やかだった.

そんな賑やかさとは対照的に,欠品しないように と今まで嫌というほど品出しをしてきた棚からは商品が殆ど無くなっていた.

そんな対比が余計にバイト先がなくなってしまうということを実感させた.

お世話になった人たちと別れの挨拶をしていて
ああ,きっとこの人と会うことはもうないんだろうな
と確信ほどではないけど思ってしまうことがあった.

挨拶をしていて「今までありがとうございました,お元気で」とか「またご縁があれば」というような言葉が多かったからだ.

今まで小中高と卒業という形で”別れ”を何度も経験したけれど,
友達という関係性だったからこそ「また遊ぼうぜ」とか「またね」といった言葉で別れていた.

今回は職場での”別れ”で,友達同士の”別れ”ではない.
よっぽどのことがなければ学校は無くならないけど,自分が居た職場は無くなってしまう.

楽しいこともしんどいこともありそれなりに沢山の思い出ができた場所で,自分にとってとても大切で色々な経験をした場所だったと今になって思う.

接客業の楽しさと大変さ,人をまとめて動かしたり指示を出したりする立場の難しさなど色々と学んだ気がする.

商品の場所を聞かれ案内すれば愛想良くお礼を言われる.
それだけで頑張ろうと思えたし,自分もより愛想良く接客をしよう とも思えた.
後輩達をまとめて指示を出したりアドバイスをしたり,どういう伝え方をすれば解りやく効率的に動かせるかなどを考えながら自分のタスクをこなしていた.

所詮学生バイトに任されるレベルのことだから,表面的な部分しか触れていなかったり学べていなかったのかもしれない.
それでも触れられず学べずよりはよかったと思う.


今までの人生,思い出の場所が無くなったり数年間仲良くしてきた人とこの先多分一生会うことがなくなるというのを経験したことがなかった.

だから今回はなんだか,そういう”別れ”も含めて特別な経験・思い出になった気がする.
この先の長い人生において,自分を構成する経験のひとつとして.


もし同じ職場だった人がこれを読んでいたら

4年間お世話になりました,お元気で.




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