ガザの問題は以前からあったのだ。もう最悪な状態なのである。
『愛国の告白 沈黙を破るPart2』(2022年/日本/170分)【監督】土井敏邦
去年も見たけどガザの状況が最悪なことになっていたので再度鑑賞。
鑑賞後監督の話が聞けて良かった。ガザの状況はやはり最悪というか、もうガザは戻らないだろうと言うことだった。昨日の日曜討論でもやっていたが、ウクライナの死者数の1年分が数日の爆撃で達してしまったというから、その凄まじさが伺える。ガザはイスラエルに囲まれて逃げ場がないので、破壊は抹殺を意味する。南に移動させてガザの中心部はイスラエル支配下に置くというような。まさにロシアがやっていることと変らないのだが(それ以上に酷い)、何度も書いているが日本はアメリカの属国なのでイスラエル支持なのである。それでロシアのことどうのこうの言えないというかウクライナの支援も滞りそうな情勢であるようだ。アメリカではどちらも戦争協力するのには反対勢力が増えているという。すでに世界の警察国家ではないのだ。アメリカの影響はヨーロッパと日本ぐらいで、アジアや中東はアメリカ離れが進むだろう。そして中国が影響力を強めていくのだ。
映画の内容とはちょっと離れてしまった。映画はイスラエルの中にも占領は良くないと思う人々がいるということだった。ただこれもロシアの例があるように、政権側に非国民扱いされて、今ではガザでの攻撃は当然と思う兵士が多いという。彼等は復讐しにかかっているという。ハマスのテロがその口実を与えてしまったのだが、パレスチナ問題をここ何年も顧みなかったのは我々の責任だという。イスラエルが軍事国家になっていることは気づかなったはずはないのに、いやむしろ日本は軍産複合体企業としてイスラエルとは協力関係にあった。イスラエルの破壊兵器は世界一かもしれない。軍産複合体企業が中東の戦争を臨んでいるからだ。シリアとかすでにロシアとアメリカの代理戦争であったわけだし、イラン潰しのためにイスラエルを軍事国家にしてきたわけだ。
パレスチナはイスラエルによって占領されて破壊され続ける。それはライフラインを破壊することでもあるという。井戸に車を投げ込まれるとか農作物が燃やされるとか電気施設も破壊されたのでポンプが使えないとか。煮沸して水を飲んでいる状態で、すでに飢饉は始まりつつあるとか。パレスチナ難民がゲリラ化していくのも止められないだろう。もはや安住するところはないのだから。死は天国だと教える原理主義が広がっていく。この絶望状態のどこに光を見出すのか?やはり歴史を知らないということが大きいようだ。イスラエルの占領の歴史とパレスチナが潜在的恐怖となってより軍事化されていくのだ。このシステムは軍事産業の構造なのだろう。その戦争で儲けているか者がいるということだ。
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