青砥つみき

劇作家。演劇の脚本をはじめとした様々な執筆活動。 最近は人形劇の創作活動も。 スパイス…

青砥つみき

劇作家。演劇の脚本をはじめとした様々な執筆活動。 最近は人形劇の創作活動も。 スパイスカレーとキャンプ。

マガジン

記事一覧

かりぼん曼荼羅 Vol.02

栗原康が2冊。と前回に引き続きブレイディみか子。 音楽から、ジャズとビートルズ。 永瀬清子、焔に薪を。

青砥つみき
5か月前
1

ビートルズは終わらない

ビートルズは終わらない 行方 均 LPを聴くとは、A面とB面を聴くことだ。 素晴らしいB面:サージェント、アビイロード、マジカル、リボルバー。 米版ラバーソウルは1曲目…

青砥つみき
5か月前
1

短編集 続 永瀬清子

短編集 続 永瀬清子 岡山の詩人。 宮沢賢治を調べていた時のつながりもあり、読んでみた。 「焔に薪を」「彩りの雲」の2集が掲載。 詩というよりも、散文・エッセイに近…

青砥つみき
5か月前
1

林芙美子が見た大東亜戦争

林芙美子が見た大東亜戦争宮田俊行 花の命は短くて 苦しきことの多かれど 風も吹くなり 雲も光るなり 1937.12.27 二週間前に陥落したばかりの南京へ。女性一番乗り。 …

青砥つみき
5か月前
2

かりぼん曼荼羅 Vol.01

気になっている栗原康とブレイディみかこが2冊ずつ。 死してなお踊れの一遍と法然がつながっているのと、邑久を歩くの中で、一遍上人の備前福岡の話が出てくるので、そこ…

青砥つみき
6か月前

法然の編集力

法然の編集力松岡正剛 親鸞に比べ法然はあまり語られてこなかった 法然 1133 美作生まれ 9歳の時、父が武士に襲われ死 すでに末法の世 天台三大部「法華玄義」「法華文…

青砥つみき
6か月前

美人座物語

美人座物語近代日本のカフェ文化と東アジア世界 山路勝彦 昔の世俗的な文化が気になる。 昔の雑誌記事とか広告とか見てると楽しい。 大正・昭和初期の西欧化文化が気にな…

青砥つみき
6か月前
1

風と共に去りぬのアメリカ

風と共に去りぬのアメリカ青木冨貴子 マーガレットミッシェル作 スカーレット・オハラ 主人公 舞台アトランタ、タラ タラはどこ?と聞かれる 南部白人の好む南部の古き…

青砥つみき
6か月前
1

死してなお踊れ

死してなお踊れ栗原康 一遍上人の伝記。 もともと浄土宗の法然から。 法然が、阿弥陀仏の極楽浄土の教え48の願いの18願から 阿弥陀仏の名を10回唱えれば極楽浄土に行ける …

青砥つみき
6か月前
1

邑久を歩く

邑久を歩く前川満 まえがきより 邑久・長船は古代「大伯国」 百済救済へ向かう斉明天皇の船が大伯海 で大伯皇女を出産 備前長船 刀 前期古墳の集中ベルト  船山古墳、…

青砥つみき
6か月前

ブレイディみかこ

ブレイディみかこヨーロッパコーリング (2014-2016) ブロークンブリテンに聞け (2018-2020)  最初は敬遠されていたエモジが浸透していく。  むき出しの感情をぶつ…

青砥つみき
6か月前

アナキスト本を読む

アナキスト本を読む栗原康 栗原康が気になり、そのつながりで。 「アナキスト本」を読むかとおもったら「アナキスト」本を読むだった。

青砥つみき
6か月前

永瀬清子とともに

永瀬清子とともに 藤原菜穂子 宮沢賢治との関係。生前はあったことがない、死後、雨ニモマケズに衝撃。 S54年、清子は岡山から一人花巻へ。弟の清六にあいに。 雨ニモマケ…

青砥つみき
6か月前

3minutes エチュード「バイト」

~3minutes エチュードシリーズ~ (作者による前口上) バイトの面接とか、就職の面接とか、嫌ですよね。自分が社会人になって採用する側の立場もわかるようになると、…

300

演劇のオンライン配信について思うこと

コロナ禍になり、多くの演劇関係者は様々な苦境に立たされてきたし、それは今もなお現在進行形で続いていると思うが、あえて演劇の提供側ではなく、一人の演劇ファンの立場…

300
1

3minutes エチュード「診察」

~3minutes エチュードシリーズ~ (作者による前口上) 子どもの頃、病院でも、歯医者でも、床屋でも、とにかく大人にされるがままに身を任せる状況を当たり前のように…

300
1
かりぼん曼荼羅 Vol.02

かりぼん曼荼羅 Vol.02

栗原康が2冊。と前回に引き続きブレイディみか子。
音楽から、ジャズとビートルズ。
永瀬清子、焔に薪を。

ビートルズは終わらない

ビートルズは終わらない 行方 均

LPを聴くとは、A面とB面を聴くことだ。
素晴らしいB面:サージェント、アビイロード、マジカル、リボルバー。
米版ラバーソウルは1曲目をドライブマイカーから夢の人にかえているので、アメリカ人には夢の人がメジャー。
HELPのB面OPがアクトナチュラリーなのは納得がいかない。A面はいいのにB面は統一感なさすぎ。

短編集 続 永瀬清子

短編集 続 永瀬清子

岡山の詩人。
宮沢賢治を調べていた時のつながりもあり、読んでみた。
「焔に薪を」「彩りの雲」の2集が掲載。
詩というよりも、散文・エッセイに近く、読みやすい。
地元岡山の話題も多く出てくる。

焔に薪を

天性的に非常に詩人的な人は
自分の才能を信じすぎ
詩を「新らしく」作る努力をしなくなる。
昔の賞賛が耳にあり
今の世の中の詩を見下げて
「自分の今の詩」をみつけなくなる。

もっとみる

林芙美子が見た大東亜戦争

林芙美子が見た大東亜戦争宮田俊行

花の命は短くて 苦しきことの多かれど 風も吹くなり 雲も光るなり

1937.12.27 二週間前に陥落したばかりの南京へ。女性一番乗り。
1930 台湾 植民地に悪い意味はない
中国 民衆 北軍が勝手も、南軍が勝手も興味なし
1931 ソ連を横断しヨーロッパ「林芙美子 巴里の恋」
ついでに機密文書を広田弘毅にとどける
「明日からいよいよ日支の戦争だ。いやなこ

もっとみる
かりぼん曼荼羅 Vol.01

かりぼん曼荼羅 Vol.01

気になっている栗原康とブレイディみかこが2冊ずつ。
死してなお踊れの一遍と法然がつながっているのと、邑久を歩くの中で、一遍上人の備前福岡の話が出てくるので、そこも偶然つながった。

法然の編集力

法然の編集力松岡正剛

親鸞に比べ法然はあまり語られてこなかった
法然 1133 美作生まれ
9歳の時、父が武士に襲われ死
すでに末法の世
天台三大部「法華玄義」「法華文句」「魔訶止観」
浄土・・・阿弥陀如来がいる西方浄土を指すことが多い
本来、薬師如来、弥勒菩薩、釈迦如来 で東西南北に浄土が設定されてる
源信「往生要集」
救いを求めて、多くの未見テキストにあたる
目次だけで大体のことが理解できる

もっとみる

美人座物語

美人座物語近代日本のカフェ文化と東アジア世界
山路勝彦

昔の世俗的な文化が気になる。
昔の雑誌記事とか広告とか見てると楽しい。
大正・昭和初期の西欧化文化が気になる。モガとか。

5章 満州の歓楽街
を見てみる。

満州は民族の混じりあう地点だが、ロシア人の流入によりロシア文化が色濃くある

日本からの玄関口、大連には日本橋がある。夏目漱石も書いている。
大連の日本人街・・・連鎖街

ハルビンの

もっとみる

風と共に去りぬのアメリカ

風と共に去りぬのアメリカ青木冨貴子

マーガレットミッシェル作
スカーレット・オハラ 主人公

舞台アトランタ、タラ
タラはどこ?と聞かれる

南部白人の好む南部の古き良き伝統を作り上げてしまった

南北戦争後、憲法修正により黒人に市民権があたえられたが、
南部州はそれに反発し、州の権限を憲法より優先させる判決がでた。
各州で黒人待遇を規定。
例)アラバマ州:祖先5代のどこかに黒人がいれば白人とし

もっとみる

死してなお踊れ

死してなお踊れ栗原康

一遍上人の伝記。
もともと浄土宗の法然から。
法然が、阿弥陀仏の極楽浄土の教え48の願いの18願から
阿弥陀仏の名を10回唱えれば極楽浄土に行ける
という念仏の重視

一遍は松山生まれ、河野水軍の家系
修行後に一度家に戻ったが、33歳で家を捨て、大宰府へ、そこから全国教えの旅

大分、温泉、サウナで体を治す教え⇒テルマエロマエの話に似ている
岡山、備前福岡の市での話、これで

もっとみる

邑久を歩く

邑久を歩く前川満

まえがきより
邑久・長船は古代「大伯国」
百済救済へ向かう斉明天皇の船が大伯海 で大伯皇女を出産

備前長船 刀
前期古墳の集中ベルト
 船山古墳、天神山古墳、花光寺山古墳、鶴山丸山古墳
備前福岡

上寺
須恵器ロード
貝塚
尻海

ブレイディみかこ

ブレイディみかこヨーロッパコーリング
(2014-2016)

ブロークンブリテンに聞け
(2018-2020)

 最初は敬遠されていたエモジが浸透していく。
 むき出しの感情をぶつけないため、文書のエッジをなくすため?
 エモくない。グローバル化の象徴か。ISもつかっている。
 平坦化、日本輸出の忖度カルチャー

 学校にLGBTなんか教えてくれるなと言ったのは、ムスリムの保護者とクリスチャン

もっとみる

アナキスト本を読む

アナキスト本を読む栗原康

栗原康が気になり、そのつながりで。
「アナキスト本」を読むかとおもったら「アナキスト」本を読むだった。

永瀬清子とともに

永瀬清子とともに
藤原菜穂子

宮沢賢治との関係。生前はあったことがない、死後、雨ニモマケズに衝撃。
S54年、清子は岡山から一人花巻へ。弟の清六にあいに。
雨ニモマケズを見た時の衝撃。
花巻の跡、福島県白河の筆者の家へ。

3minutes エチュード「バイト」

~3minutes エチュードシリーズ~

(作者による前口上)

バイトの面接とか、就職の面接とか、嫌ですよね。自分が社会人になって採用する側の立場もわかるようになると、余計に、どちらの気持ちも立場もそれぞれ理解できて。基本的に、年齢的にも立場的にも、採用する側のほうが優位にたつことが多いと思うが、最近は面接でもハラスメントという言葉が広がってきているので、する側も気が気じゃないというか、逆に面

もっとみる

演劇のオンライン配信について思うこと

コロナ禍になり、多くの演劇関係者は様々な苦境に立たされてきたし、それは今もなお現在進行形で続いていると思うが、あえて演劇の提供側ではなく、一人の演劇ファンの立場で言わせてもらうと、コロナの影響で、演劇のオンライン配信(ライブやアーカイブ)が充実してきた昨今の状況は非常に喜ばしいことであると、私は思っている。
演劇業界においては、将来確実に暗黒時代の一つとして記憶されるであろう、このコロナ禍の時代が

もっとみる

3minutes エチュード「診察」

~3minutes エチュードシリーズ~

(作者による前口上)

子どもの頃、病院でも、歯医者でも、床屋でも、とにかく大人にされるがままに身を任せる状況を当たり前のように享受していた。
大人になってから久し振りに歯医者に行ったとき、大人になっても相変わらず、言われるがままに口を大きく開けて、年齢も大して変わらない歯科衛生士にされるがままになっている状況に、「大人になったのに子どもの頃と一緒だ」

もっとみる