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zine 「beautiful」_02

  「翅」

 静寂に身を浸した
 深く息
 縋るものなど何もないと、気づく
 瞼も重く
 遠のく意識につづく
 耳にした衒いのないことばを反芻し
 沈むさきは深淵
 青いそれを準えるなら
 きみはなんと、
 待っていても仕方ない
 わたし
 あの時
 ことばは翅音と
 知りもしないで
 汗を纏った背中
 噤むよこがお
 胸に口づけ
 マリンバの弾ける音は序でだと
 きみもまた身体を揺らす
 欠落を埋める行為もその先に
 それでも深く息をし、浸る  




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