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#3 初めての東京生活。会社員とは。

入社後、まだ土地勘のない私はとにかく近所を回った。

住んでいた家から駅は徒歩20分ほどの距離にあったので
最初は駅からの帰り方も分からなかった。
しかし、急な日程での引っ越しということもあり、
殆ど準備ができなかったので私は、生活用品の買い出しに追われていた。

そのおかげもあって、1週間ほどで2キロ圏内くらいは殆ど把握できた。
目立ったお店は何もないが、コンビニ・スーパー・100均・牛丼チェーン店など生活に必要なお店は全て揃っていた。
引っ越しもあまり物件探しに時間が取れなかったが、
家を決める時には生活圏のお店は物件選びで
かなり重要なポイントになると身をもって実感した。

職場までは自転車で15分ほど。2kmくらい。
丁度いい距離と感じていたが、
梅雨や冬の雪の日はかなり通勤が難しいと感じた。

都内はバスも近い距離で出ていたりと交通の便が良かったが
職場ゆきのバス停は自宅から600mほど離れていた。
これがかなり痛かった。

何を優先するかは人それぞれだが、私は接客業だったため勤務前から髪の毛や服は濡れたくはなかったが、
どんな対策をしても雨に必ず濡れてしまうのだ。(笑)
駅近や職場の距離はオトナになると大切だと就職してすぐに感じた。

新入社員。カイシャインって?

そんなこんなで始まった
私の会社員生活は良くも悪くも人には恵まれていた。

私は資格も持っていたことから勤務地がトーキョーになったらしいが
当時は正社員が3人体制でそのうち1人がポンコツだったと後から周りに聞いた。
ポンコツというと中傷に感じるかもしれないが、
事務作業をあまりせず、
掃除に時間を費やすという変わっている人だったらしい。
その人なりの理由はあったのだろうが
現場の人たちはやはりそんな人には不信感を持つ人が多かったらしい。

そんな人の代わりで入った私はいわゆる普通の20歳だ。
社会の右も左もわからない私。
クラスで学級委員をするようなタイプではあったが、
クラスという枠の中だから生きていただけだ。
オトナを相手になど通用するはずがない。

そんな入れ替わりだったこともあり
入社すぐの私には大量の業務が降ってきた。

入社3日でよく聞く社会の波というやつに飲まれたのだ。
しかし学生貯金20万のみでトーキョーに来た私に大阪に逃げて帰るという選択肢はなかった。必死だった。
「必死にメモを取りなんとか馴染もう。」
聞きなれない標準語のお客様やスタッフ。
全てが育ってきた環境と違う中で刺激もあったがかなり気も張っていた。

そんな私がこのチームをまとめる転機が訪れる。

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