aonaudon

小説を書いています。 少しずつ短いものをあげる予定です。

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記事一覧

短編小説 『マドカ・カコイ』 (約4500字)

 少し前に引っ越したばかりなのだが、近所に変な建物がある。建物というか、正確には区画と言った方がいいだろうか。 「井」の字を思い浮かべてほしい。真ん中に四角く囲…

aonaudon
7か月前
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掌編小説 『アリスの穴』 (約950字)

 アリスのように穴に落ちることに憧れていたのだが、そのような穴にはなかなかめぐり会えなかった。穴を見つけたのは撮影の途中だった。  可愛い可愛いとちやほやされて…

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9か月前
1

掌編小説 『カラオケ大会』 (約850字)

 たぶんなのだがきよしは帰る家がないのだろう。さっきからカラオケ館の前をうろうろしている。  T駅前のカラオケ館でカラオケ大会が開かれた。大会といってもネットの…

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9か月前
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飯塚悟志(東京03) × 百田夏菜子(ももクロ) いやいやリーダーしてた二人が語るリーダー論 ラジオよりトーク書き起こし

2023年7月7日(木)にNHKラジオ第1で放送された『東京03の好きにさせるかッ!』より、ももいろクローバーZの百田夏菜子さんゲスト回のトークを書き起こしました。 この番組…

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1年前
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短編小説 『マドカ・カコイ』 (約4500字)

 少し前に引っ越したばかりなのだが、近所に変な建物がある。建物というか、正確には区画と言った方がいいだろうか。
「井」の字を思い浮かべてほしい。真ん中に四角く囲われたブロックがある。囲んでいる四本の線は道だと思ってほしい。四角いブロックには何があるだろうか。家屋である。別に奇妙でもなんでもない。しかし家屋が一軒しかないとしたらどうだろう。そしてその家屋が、とてもささやかなサイズだとしたら。
「井」

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掌編小説 『アリスの穴』 (約950字)

 アリスのように穴に落ちることに憧れていたのだが、そのような穴にはなかなかめぐり会えなかった。穴を見つけたのは撮影の途中だった。
 可愛い可愛いとちやほやされて育ったので、わたしも当然そう思っていたし、みんなもわたしをそのように扱った。十六歳の春休みのある日、わたしは男の子たちを引き連れてビデオを撮らせていた。わたしの可愛さを撮影したビデオや写真はもう捨てるほどたくさんあったが、わたしはわたしが自

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掌編小説 『カラオケ大会』 (約850字)

 たぶんなのだがきよしは帰る家がないのだろう。さっきからカラオケ館の前をうろうろしている。
 T駅前のカラオケ館でカラオケ大会が開かれた。大会といってもネットの同好会が企画した小さなもので、参加したのは二十人ほどの男女だった。
 自分の持ち歌を披露したあと、シートに座ってほっと緊張を解いたときに隣にいたきよしと目が合い、私はきよしに対して不思議な親しみを感じた。私たちは参加者が歌っている合間や、と

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飯塚悟志(東京03) × 百田夏菜子(ももクロ) いやいやリーダーしてた二人が語るリーダー論 ラジオよりトーク書き起こし

飯塚悟志(東京03) × 百田夏菜子(ももクロ) いやいやリーダーしてた二人が語るリーダー論 ラジオよりトーク書き起こし

2023年7月7日(木)にNHKラジオ第1で放送された『東京03の好きにさせるかッ!』より、ももいろクローバーZの百田夏菜子さんゲスト回のトークを書き起こしました。
この番組はゲストを交えたラジオコントとトークで構成され、通常はゲストがトークテーマを持ち込むことが多いのですが、この回は飯塚さんが自らリクエストし「リーダー」について語っています。
ごく個人的に感銘を受けて書き起こしたものですが、せっ

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