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おばさんの独り言 『八方美人』

八方美人て嫌な言葉だよね。
普段は頼んでも美人枠には入れてくれないのに、『八方』をつけるときだけ美人扱いされるのよ。

『どの方向から見ても欠点のない美人』。これを皮肉って『誰にでも愛想良く振る舞う人』なんだって。可愛くないね。

私はね、誰からも好かれたいわけではないし、誰からも嫌われたくないわけでもないの。
勇敢なこの人のことが好き、だけど言葉遣いは嫌い。まぁトータルで悪いやつじゃないから、日常会話では仲良くしましょうかくらいなものよ。
それですれ違った時にはニコっと笑顔でも向ければ、それ以上関わる必要ないじゃない。

私はね、半透明な人間でいたいのよ。
存在はあるけど、無理に見てもらわなくてもいい。どうせ、よく見えないでしょう?くらいがいいの。気が楽なのよ。
だけどね、別に隠してないから、見える人には見えてしまうのよね。私の内に赤々と燃えている炎が。
そうなの。実はいつだって燃えているの。
『燃やしている』と言ったほうが良いかしら。

私の全ての原動力になっているこの炎は、似たような人たちと仲良く暮らしているだけでは燃え方が足りないの。
たまに私に近づいてくるカリスマが、私に向かって火を吹くの。



「アチーーー!!!」って叫びながら、私は怒りや興奮、虚しさやらときめきやらで、パニックになりながら、気がつくと内に燃える炎が大きくなっていることに気づく。
そして歓喜するの。
「生きてるわ!!」って叫んでベッドにダイブする。これがお決まりの行程ね。

本当にそんなことやっているのかって?
やっているわけないでしょう。
うちはそもそもベッドじゃなくて、布団なんだから。

カリスマの存在は尊い。
私のようなおばさんにはできない生き方を見せてくれる。それが悪い方向へ傾いた時には、修正能力のある人が支えたらいいわ。

極端な生き方をしてきた人のおかげで、様々な発展をしてきたのだものね。
だけど悲しいかな、そういう人は小さな集団の中では淘汰されやすい。
馴染まないのよね。

集団は大事よ。皆で力を合わせないと、これまた生きていけないのだから。だけど集団の中に生まれた極端な人を、もっと皆で愛しましょうと言いたいわね。

長くなるから今日はここまで。
私とあなた、これからも『60%の仲』で上手くやっていきましょう。
じゃ、またね。





#おばさんの独り言




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