似た境遇のひとの話のほうが入りやすい【心理学】
先日の記事で心理士同士で、お互いに相談に乗り合い、グループディスカッションをしていくピアスーパーバイズの効果についてお話をしました。
お互いに相談や、似た境遇の人の話って、「なんか、わかるわー」となりやすいんですよね。
例えば、患者さんの体験をしているときでも、お医者さんや医療従事者の話もわかるんですが、「なんか、ちょっといやだなあ」とか「そういわれてもあんまりやりたくないよなあ」とか「薬を飲むのかあ」とかそういった考えが出てきやすいです。
一方、友人が同じような病気をしていたとして「わたしはこの薬で良くなったよ」とか「運動したら血糖値下がったよ」などと言われると「ああそっか、効くんだ」と妙に納得することもありますよね。
それからネットでの体験談なんかもそうかもしれません。~~病の方が「この薬飲んだらよくなりました!」って書いていると、「なるほど、なるほど」と納得しやすいものです。
集団療法なんかを運営していても、わたしがこうですよ~というよりも、患者さん同士で意見を出してもらって、じぶんはこういう風に工夫していますよという話をしてもらう方がなぜか納得がいくということが数多くあります。
なぜこういうことが起こるのでしょうか?
1つは「共感」です。じぶんに似た境遇の人の話は、「ああ、わかる」「この人もこんな苦労しているんだ」と自分の体験と照らし合わせて理解でき、感情が動きます。
おそらくですがロジカルに話されるよりも、感情がうごいた人の話を聴くほうが、情報が受け容れられやすいんだろうなと思います。
もう1つは「理解しやすい」という点です。たとえば、専門家がいくら話がうまくても当事者の視点でどう思っているかということをしっかりと汲めているかというと必ずしもそうではないかもしれません。
当事者の方々の使う言葉のほうが、わかりやすくて、すっと入りやすいというのがありそうです。
ひとの理解は、たとえ話が自分と近ければ近いほど促進されるというのがあります。できるかぎり、その方の日常に即した例でお話しされる方が理解がしやすいので、当事者の方同士のお話のほうが受け容れられやすいというのがありそうです。
1つだけ注意したほうがいいかなとわたしが思うのは、専門家ではないということです。
エビデンスや医療はその人に効果があることがたしかに重要ではあるのですが、そのひとに効果があったことが万人に効果があるかという点については、専門家のほうが知識がありますし、効果がある可能性が高いものを提供するのが専門家です。
周囲の人々の意見は1つの考えとして取り入れるのはありだと思いますが、病気や薬についての話は専門家の話もしっかりと取り入れてもらいたいなと思います。
それでは最後までお付き合いいただいてありがとうございました。
#コミュニケーション #情報伝達 #共感
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