ロジカルシンキングとクリティカルシンキングの特徴と違い
ロジカルシンキング(論理的思考)とクリティカルシンキング(批判的思考)は、情報過多な現代社会で情報の整理・選択、複雑な問題の解決、フェイクニュースの判別に不可欠です。
これらのスキルは、正確で公正な意思決定を行い、それぞれのひとびとの生活をより良いものとして保つために必要です。
ロジカルシンキングとクリティカルシンキングはともに、問題解決や意思決定のための重要なスキルですが、それぞれに独自の特徴とアプローチがあります。
とはいえ、これらの2つの思考はどんなものなのか自体を十分に理解できていない部分もあるでしょう。ということで本日の記事ではこれら2つの思考について説明してみます。
ロジカルシンキング(論理的思考)
論理、理由付け、順序立てた考察を使用して問題を解決するプロセスです。ロジカルシンキングは一連の因果関係を順にたどり、結論に至るための道筋を作り出すことに焦点を当てています。
これには、推論、分析、評価が含まれます。また、仮定を確認し、それらが結論にどのように影響を及ぼすかを理解する能力も必要とします。
ロジカルシンキングの具体的な例として、日常的な問題解決のシチュエーションを考えてみましょう。
例えば、自宅でコンピュータを使って仕事をしているときに、突然、インターネット接続が断たれてしまったときに、ロジカルシンキングを用いて問題を解決することができます。
最初に、問題を定義します。この場合、「インターネット接続が切れてしまった」という問題があります。
次に、可能な原因を考え出し、それを仮説として立案します。原因としては、「ルーターに問題がある」「プロバイダーに障害がある」「コンピュータのネットワーク設定が間違っている」などが考えられます。
それぞれの仮説を評価し、テストします。ルーターの電源を入れ直す、プロバイダーのウェブサイトをスマートフォンからチェックする、コンピュータのネットワーク設定を確認するなど、手段は様々です。
テストの結果に基づいて、結論を導き出します。ルーターの電源を入れ直すとインターネット接続が復活した場合、原因はルーターにあったという結論が導き出せます。
クリティカルシンキング(批判的思考)
情報や状況を客観的に分析し、評価するための能力であり、問題解決や意思決定において非常に重要です。
批判的思考は、情報の信憑性を評価し、論理的な結論を導き出すための仮説を立て、それを検証することを含みます。
これには、問題の深層を探求し、自分の先入観や偏見を認識し、それらを超える能力が求められます。
例えば、Twitterで流行っている新しいダイエット方法についての情報を見つけたとします。
この新しいダイエット方法は、「1週間で5キロ体重を落とすことができる!」と主張しています。これを見て、すぐに試すべきかどうかを決めるために批判的思考を用いることができます。
まず、提供された情報を客観的に評価します。このダイエット方法が科学的な根拠に基づいているか? 実際に多くの人が成功しているか? 提供された情報だけでなく、その情報の出典も評価します。
情報は信頼できるソースから来ているのか、それとも不明確な出典から来ているのか?なども検討材料になりますね。
次に、このダイエット方法が実際に有効であるという仮説を立て、それを検証します。これには、追加のリサーチが必要になるかもしれません。
例えば、医学的な観点からこのダイエット方法を評価している信頼できる記事を探す、あるいは専門家の意見を求める等ができます。
さらに、自分がこのダイエット方法について持っている可能性のある先入観を認識します。もしかしたら、あなたは「速く結果が出るダイエット方法は良いダイエット方法だ」という先入観を持っているかもしれません。
しかし、批判的思考を行うためには、そのような先入観を超えて情報を評価することが重要です。
最後に、収集した情報と検証の結果に基づいて、結論を導き出します。そのダイエット方法が科学的に信頼できる根拠に基づいていない場合や、信頼できる専門家から否定的な意見が出ている場合は、それが効果的ではない、あるいは健康に対して悪影響を及ぼす可能性があると結論づけるかもしれません。
2つの思考の違い
違いとしては、ロジカルシンキングは主に論理的な構造と順序に焦点を当てており、批判的思考はより広範で深い分析と評価を必要とします。
両者はしばしば連携して使われ、一方が他方を補完する形で働きます。
批判的思考は情報の信憑性を評価するためのプロセスを提供し、論理的思考はその情報を使用して有効な結論を導くための論理的なフレームワークを提供します。
例えば、あなたが新しい冷蔵庫を購入しようと考えているとします。
さまざまなブランド、機能、価格の冷蔵庫があり、どれを選ぶべきかを決定するためにロジカルシンキングと批判的思考の両方を利用します。
まず、批判的思考を活用して、それぞれの冷蔵庫についての情報を集めます。製品のスペック、価格、レビュー、ブランドの評判などを調査します。批判的思考を用いて、各冷蔵庫の利点と欠点を評価し、どの情報が信頼できるのか、どのレビューが公平なのかを判断します。製品のレビューは一貫性があるのか、特定の冷蔵庫に対する不満や絶賛が多いのはなぜなのか、などを探ります。
次に、この情報をもとに、冷蔵庫決めるために論理的思考を利用します。自分のニーズ(容量、エネルギー効率、予算など)に最も適合する冷蔵庫はどれなのか、それを決定するための論理的なフレームワークを作ります。そして、それぞれの冷蔵庫をこのフレームワークに照らし合わせ、どれが最適な選択なのかを判断します。
ということで本日の記事ではロジカルシンキングとクリティカルシンキングについて解説しました。
これらの思考がどのようなものかについて理解していただいたかと思います。
今後、ロジカルシンキングとクリティカルシンキングをどうやって伸ばしていくかについても記事を書いていこうと思いますので、引き続き、お楽しみいただけたら嬉しいです。
それでは、最後までお付き合いいただいてありがとうございました!
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