心理学=カウンセリングか?【研究者日記】
昨日の話の続き。
ただいま長崎からの帰宅の飛行機内です。医学教育学会に参加していました。
わたしは福島県立医科大学の医療人育成・支援センターという職場で働いており、医学教育を主の仕事にしています。
医学教育とは簡単に言うと、お医者さんの教育のことであり、医学部生から、研修医、そして医師になった後の生涯学習に至るまで行われます。
そんなお医者さん育成のところに、わたしの職種は心理士(あるいは心理学者)としているわけです。そんな医学教育に携わる心理士と心理学者が集まり、今回シンポジウムとして発表してきました。
心理学者と言っても本当に多様で、公認心理師・臨床心理士・心理カウンセラーというようにカウンセリングを行ったり臨床心理学を専門とした仕事をする人もいれば、統計をメインで仕事とする人、障害を持つ学生さんが学内で過ごしやすくなるお手伝いをする人もいます。
そして、医学教育では最近心理学や行動科学の知識を身につけ、実践できることが、欧米の医学教育のスタンダードになっており、そういった心理学や行動科学を教える教員も求められています。
それから、医学教育学会ですから、教育自体も心理学の発想が入ってきてもいいのではないかというご意見もいただき、それに携わるのは教育心理学者や発達心理学者が専門になるかもしれません。
けっこう誤解されていることなんですが、心理学者が全員カウンセリングできるわけではありません(なんと!)。
心理学者の中でも臨床心理学を専門とする人が心理カウンセリングを行うことが大半であり、そういった人は学部教育で発達心理学や教育心理学を学んではいますが、専門であるとは言い難いです。
反対に、教育心理学や発達心理学を専門とする人の中でも、カウンセリングをするひともいればしない人もいて、心理学者とはいえ、皆が同じ専門性を持っているわけではないことに留意する必要があるでしょう。
(さらにいえば、カウンセラーを名乗る人のなかに、上記の心理学についての専門性がない人もいます。カウンセラーという言葉は名称独占ではないので、資格や専門性がなくても、カウンセラーを名乗ることができます。)
カウンセリングをする人の中でも、わたしは認知行動療法を専門にしていますが、良くイメージされるフロイトやアドラーの精神分析系の学派やロジャーズの来談者中心療法なんかは正直わたしはよく知りません。
逆に言うと、精神分析系やロジャーズ派の方々は認知行動療法を知らない人も多くいます。
わたしの場合は認知行動療法を学び、大学院修士課程ではサイエンティストプラクティショナーモデルという教育理論に基づいた研修を受けましたので、科学的根拠に基づいた心理療法を提供すると同時に、そういった知見を目の前のクライアントさんにカスタマイズし、最適に活用することをしています。
さらにわたしの場合は大学院の博士課程まで修了しているので、そういった知見を研究に基づいて活用したり、社会実装する方法論まで学んでいます。
ということで、わたしは職場にて、健康管理センターや附属病院でカウンセリング業務も行っていますが、プラスアルファの特殊能力として、心理学や行動科学の知見を医学教育に応用するという役目を果たしていると考えます。
長くなりそうなのでいったんこの辺で、明日か明後日の記事で続きを書こうと思います。
それでは、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました~。
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