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フィンランドの「シス(SISU)」からまなぶメンタルヘルスの守り方

「SISU(シス)」の考え方から、頑張ることを自分で決めることがメンタルヘルスを保つためには大事なようです。

フィンランドとメンタルヘルスについての前回の記事はこちらから

フィンランドのひとたちの発想のなかに「SISU(シス)」というものがあります。これは、あきらめない心だったり、不屈の精神だったり、定訳は難しいようです(日本で言うわびさびみたいなもの)。

幸福度ナンバーワンの国、フィンランドのスピリットはいろいろなメディアで取り上げられています。

SISU(シス)」をあらわすエピソードとしてよく見るのが、悪天候であってもやろうと決めたことをする、遠い距離であっても健康のために自転車で移動する、などがあるようです。が、そういう次元ではなく、あきらめずに、粘り強くおこなうという国民性があらわれているよう。

ただ、根性でやる!みたいなところに近い気もしませんか?そうすると、メンタルヘルスには良くないかも…と思いますよね。

たしかにシスの決めたことをやり抜く、がんばるというのは、無茶をすることにもつながりかねません。

ですが、シスは無茶をしてがんばるということではないんです。前置き長くなりましたが、そのことについてこれから説明します〜。

じぶんひとりで頑張り切れないときは周囲に頼ることができる

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SISUの発想としてはじぶんの力で頑張るというのがあるようです。じぶんにできることは、じぶんでする、それがSISUの基本的な考えです。

ここで重要なのは、じぶんでできることはという点です。自分でできること自体がたくさんあるのかもしれませんが、じぶんでできないこともきっちりと把握します。

無謀なチャレンジにはならないように、自分で諦められるレベルをきちんと設定できることが大切ということです。

できることとできないことの線引きをする

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これってイコールでコントロールの輪の話だなと思いました。コントロールの輪っていうのは、じぶんでなんとかできないことまでじぶんでなんとかしようとすると、メンタルヘルスがやられちゃうよという話です。

コントロールできること、つまり自分の力でできることはしっかりと頑張る。ですが、じぶんでできないことまでは無理をしない。

そうやってじぶんのなかでしっかりと線引きすることが、幸せを手繰り寄せるためには、だいじなのかもしれません。

じぶんできめる

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日本では頑張ることが様々な教育の段階で求められています。これってどうなんでしょう?

シスの発想では、「頑張ることはじぶんできめる」ことが重要視されていますし、ぼくが一番大事だなと思ったポイントです。

日本では「周囲から求められる基準に達するため」とか「認めてもらうため」とか「誰かに言われたから」とか人基準で物事を決めることが文化圏的にも多いのではないでしょうか。

周囲からの声にこたえるために頑張ると、周囲から怒られないため、認められないようにならないため、などマイナス評価がないことをモチベーションにしがちです。

それよりも、プラスなことがあるを目標に行動したほうが、行動は続きやすいといわれます。

そんなことを考えると、他の人がどうかで決めるんじゃなくて、じぶんで決めること。自分で決めたことに向かって取り組むことがだいじになってくるのだと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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