報道やニュースを見聞きするだけでもストレス体験になる。
以前の記事で「報道や悪いニュースを見てこころが沈む場合は見る時間を決めたほうがいいですよ」という話をチラッとしました。
この記事ではその理由を補足します。
詳しくは、日本トラウマティックストレス学会から出ている冊子が役に立ちます。あわせてご覧ください。
なぜ見る時間を決めたほうがいいか?
ニュースや報道というのは、今現在世界で起こっていることを正確に知るという意味で役に立ちます(誇張や恣意的な選択もありますがね)。
ですので、ニュースや報道を見るのをゼロにするのがいいとは言い切れません。
ただし、「いたたまれないような報道をずーっと見聞きしていると、メンタルヘルスが不調になる」ことが知られています。
さらには、「視聴時間が長ければ長いほど、メンタルヘルスの不調が悪化する」といわれています。
情勢として気になることが多いので、見たくなるということはもちろんあるでしょう。ですので、「視聴時間を決めて視聴する」というのがベターな案ではないかと考えられます。
ずーっと報道を見たとしても、たいていの場合、新しい情報が常に入ってくるわけではありません。同じ情報を何度も見聞きするということにもなります。
惨事報道を繰り返し見聞きするのも、メンタルヘルスの悪化につながりますので、やはり視聴時間を決めて、同じ情報を何回も見聞きするのは避けたほうがいいと考えられます。
ニュースや報道をあまり見聞きしないほうがいい人
過去に同じような経験でこころを痛めている人は、あまり報道を見聞きしないほうがいい場合があります。なぜかというと、その報道がきっかけとなって、過去に感じた経験がよみがえる体験をする場合やこころの不調が悪化する可能性があるためです。
惨事報道に関連して、普段以上にご自身の感情が動きやすい状態になっています。無理して情報を得ないようにするのも1つの手です。
さらに、「お子さんも見聞きするのは控えたほうがいい」可能性があります。
子どもは大人に比べて、考えることによって情報を整理する力がまだ身についていないので、そのぶん事実を整理できなかったり、不安感を感じやすい状態にあります。
お子さんがそういった情報を見聞きすることを、大人が適切に制限してあげることも大事と言えそうです。
ということで、こういう状況下での報道やニュースとの付き合い方について考えてみました。
胸が痛くなることもたくさんありますが、まずは「じぶんじしんのこころの健康を保つことが優先です」ので、無理しないようにというのがいちばんです。
ニュースや報道から距離を取ったあとは、「自分にできることを日々続ける」のがいいでしょう。
最後に、重ね重ねになりますが、この記事はトラウマティックストレス学会が出している「惨事報道の視聴とメンタルヘルス」に準じて執筆しました。ぜひ1次情報にもあたってみてください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!
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