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憂世で生きる智慧

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楽しき時は楽しく、楽しからざる時も楽しく(日々是好日) 生きとし生けるものが幸せでありますように。 #憂世で生きる智慧 #仏教 #学び #最近の学び #気づき #日々の気づき #…
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青樹謙慈(アオキケンヂ)自己紹介

Noterのみなさま、こんにちわ。アオキケンヂと申します。 先日(2024年5月初頭)からnoteを始めてみました。 『憂世で生きる智慧(うきよでいきるちえ)』を執筆しています。 自己紹介極めて内向的で人見知りが激しいです。 世渡りが下手で、社会性がないことは自覚しています。 敏感で感受性が強く、いろんなことが気になります。 誰かのちょっとした発言(文章)、言葉づかいにも敏感に反応して、いつももやもやしていました。それで、そのもやもや感を、チラシの裏になぐり書きして言語化し

組織はいつか全て無能な集団となる/ピーターの法則【憂世で生きる智慧】

ピーターの法則は、1969年にローレンス・J・ピーターによって提唱された。ピーターはこの法則をユーモラスかつ皮肉を交えて解説し、多くの読者に衝撃と納得を与えた。 ピーターの法則によると、組織内の個人はその無能レベルに達するまで昇進する。つまり、最終的には全員がその職務に不適格な状態で留まることになる。 この理論が示唆するのは、時間が経つにつれて、賢明であるはずの集団が不可解な失態を犯す理由だ。 ピーターの法則は、組織が無能な集団に変貌するメカニズムを暴く一方で、無能レベル

プロフェッショナルの条件【憂世で生きる智慧】

プロとは他の人が知らない、深い知識を活用して成果をあげる人 プロは学び続けなければならない 成果は自分の強みからしか生まれない 弱みを克服してもただの人 ピーター・ドラッガーの名言には、プロフェッショナルとしての道を歩む上での重要な要素が凝縮されている。 プロとは、他の人が知らない深い知識を活用して成果を上げる人のことだ。この深い知識とは、単に教科書を丸暗記することではない。経験と洞察を通じて培われた実践的な知恵である。 プロフェッショナルの道は一度得た知識に安住す

器量と度量【憂世で生きる智慧】

器量とは、まるで棋士が一手先を読むように、状況を冷静に見極め、適切な対処をする能力だ。これがリーダーに求められる理由は明白だ。リーダーはただの地位にとどまらず、絶えず変動する環境の中で、最善の判断を下すことが求められる。その判断が、組織全体の命運を左右することもある。 一方、度量はさらに奥深い。度量とは、心の広さや深さを表し、自分に向けられた批判や異なる意見を、ただの反発で終わらせずに耳を傾ける姿勢を意味する。この心の広さこそが、リーダーとしての真価を問う部分だ。なぜなら、

両論併記問題【憂世で生きる智慧】

日本のメディアはしばしば、「両論併記」の原則に従い、オピニオン欄などで異なる意見を掲載することを好む傾向がある。これは、公平さを追求しようとする合理的な行動のように見えるが、その結果、予想外の悪影響をもたらすこともある。政治社会学者の堀内進之介氏は、著書『善意という暴力』でこの問題をとりあげ解説している。 両論併記の問題点1.均衡の錯覚 両論併記は、対立する意見を公平に紹介することを意図している。しかし、この方法は、科学的事実や広く認められた真実と根拠のない主張を同等に扱

生きづらさ・ナウアンドヒアの苦しみから逃れる【憂世で生きる智慧】

極楽や霊界の存在について議論するのは興味深いものだが、実際にそれらが存在するかどうかは別として、それを信じることが今ここでの苦しみや悩みを和らげる手段となる。 古代エジプト人は来世を信じ、死後の世界での安息を期待してピラミッドを築いた。これが生きる意義やモチベーションを高めた。南無阿弥陀仏を唱えれば死後は極楽往生できるという念仏信仰もそう。 現代においても、宗教やスピリチュアルな信念が人々に安らぎを与える。病院のチャプレンやスピリチュアルカウンセラーは、患者やその家族に対し

人の愛は自己中心的!"真の愛"はいずこ……【憂世で生きる智慧】

愛は自分から始まり、徐々に家庭、友人、国家、民族、人類へと広がるが、決して無私ではない。なぜなら、すべての愛は自己を中心に発動するから。この【自我の存在】が愛を不完全にする。 愛とは何か。この永遠の問いに答えるために、まずは「自我」という概念に目を向ける必要がある。愛は人類の歴史を通じて、多くの哲学者や詩人によって語られてきた。シェイクスピアは「愛とは目で見るものではなく、心で見るものだ」と述べたが、心には常に自我が存在する。 愛の基本は自己愛から始まる。赤ん坊が最初に知

noteの目的は「普段自分が考えていることを失わないため」【憂世で生きる智慧】

ノートに書き留めるという行為について考えさせられた。 岡田斗司夫氏のこの本を読んで、ノートというのは単なる記録用具以上の存在であり、個人の歴史を形作る重要なツールであることに気づかされる。普段の生活の中で私たちが発見したり感動したりすることは、日々の喧騒の中で簡単に消えてしまう。 かつての偉人たちも、その頭の中で考えたことや感じたことをすべて残すことはできなかった。彼らの偉業や発明が記録として残っている一方で、日常の感動や小さな発見はどこにも残っていない。これは、彼らの全人

信仰とは?宗教(Religion)の語源【憂世で生きる智慧】

宗教の語源 「宗教」という語は、もとは「宗」と「教」、二つの仏教に由来する漢字を組み合わせた言葉で、特定の宗派の教えを指す意味を持っていました。しかし、西洋の「religion」という概念、特にキリスト教を表す際に、この用語は近代の日本語において新たな文脈で再び使用されるようになり、その翻訳語として機能するようになりました。 「Religion」という単語は、その起源をラテン語の「Religio」に持ちます。この言葉は、「Re」というプレフィックスと、「ligio」、す

私は無神論者ではない:アインシュタインが信じる神とは【憂世で生きる智慧】

神とは人間の弱さが生んだ産物以外の何物でもない。 聖書も尊ぶべきものではあるが、それでも子どもじみた原始的な伝承の寄せ集めだ。 こう語るアインシュタインは、無神論者のように思われがちですが、神そのものを否定したのではなく、キリスト教的な『人格神』(一神教)を疑問視していたのです。 無神論を熱狂的に支持することは神を絶対的に信じる宗教の態度と同じもの。 私が信じるのはキリスト教の神ではなくスピノザの神です。 自然法則が神であり、それを解き明かすことが科学者の役目である。

【無能唱元】真の平和とは/ありのままに見るということ【憂世で生きる智慧】

無能唱元著:『楽する人』より引用 ある雑誌の読者の投稿欄に、「わたしの好きな言葉」というタイトルで、次のような詩の一節が紹介されていました。 「人間は、歳月を重ねたから老いるのではなく、理想を失う時、老いるのである」 これは、サミュエル・ウールマンというアメリカ人の詩で、最近、日本人の間で評判になり、特に中高年者たちによって愛読されているといわれております。これは「青春」という題名の詩なのですが、この詩を読んだ年配者は、大いに力を与えられたといわれております。 さて、ここに

本音と建前【憂世で生きる智慧】

理想や目標、それを設定しているのが建前。 それ自体が正しくなければ意味をなさない。 自分のことだけで構成されたのが本音。 気とか感情とか私利私欲、建前が実現できない自分の弱さ、あきらめ。 [南出喜久治] 日本社会における「本音」と「建前」の概念は、まるで二枚の鏡が互いに映し合っているようなものである。理想や目標を掲げ、それを公に表明する「建前」は、その存在自体が美しく、正しければ意義深い。だが、それは往々にして現実とは隔たった存在となることが多い。理想を追い求めることは

【小林秀雄】信ずるということは、責任を取ること【憂世で生きる智慧】

[憂世で生きる智慧]記事一覧 #憂世で生きる智慧 #仏教 #学び #最近の学び #気づき #日々の気づき #今日の気づき #名言 #格言 #ことわざ #人生 #今日の名言

非論理的思考~人を不幸にする信念の特徴【憂世で生きる智慧】

人を不幸にする信念の特徴:非論理的思考 ①『絶対に・完全に・すべての・常に』などの言葉が多用される信念 ②『べき・ねばならない・当然』が多用される信念 [アドラー心理学/野田俊作] アドラー心理学の中で、信念の強さを示す言葉として「絶対に」「完全に」「すべての」「常に」などが多用される信念は、しばしば人間関係や自己評価において過度なプレッシャーやストレスを引き起こす要因となる。 例えば、「絶対に失敗してはいけない」「常に成功しなければならない」といった信念は、現実