アスリートに学ぶAO・推薦で求められる人財:後編【なりきる力】
前編【人生100年時代で本当に必要なコト】
中編【“良質な非常識”を肯定する】
前・中編の記事では、アスリート的なあり方に、これからの時代を幸せに生き続けるヒントがあるのではとお伝えしました。
若さを「未熟さ」でくくってしまわずに、予想を上回るようなパフォーマンスを発揮する人生の「旬」だと捉え、果敢な挑戦に挑む生き方です。
それはすなわち、AO ・推薦入試で鍛えるあり方と相似形です。
アスリートが生きるスポーツの世界は、理屈や作為よりも、直観や衝動のような、本能的な部分のポテンシャルを磨くことが求められます。
また、世界を舞台に挑戦するアスリートは、一旦競技が始まってしまえば、年齢や国籍、それまでのキャリアは全く関係なく、常に裸一貫の勝負が求められます。
そうしたモメンタムでボーダレスなスタンスは、いかにして鍛えられるのでしょうか?
私は、その一つの答えが、「自分が目指すものに、“今”なりきる」という習慣をもつことだと思っています。
自分の成長を、時系列で捉えない生き方です。
「いつかその分野で芽が出れば良い」ではなく、「既にその分野の第一人者である自分」になりきるのです。
「いつか医者になったら・・・」ではなく、
「すでに医師である自分が、今、どう考え行動するか?」を、日常的に自分に課す。そんなイメージです。
私がこれまで携わってきたAO・推薦入試でも、この「なりきる力」をいかに育むかが、非常に大きな課題でした。
よくよく考えると、実は私たち人間は、人生において、常に何らかの役割を演じています。
家族のなかでの役割、職業人としての役割、地域社会の市民という役割、などなど・・・。
誰しもが、人生のなかで絶えず複数の役割を演じながら、自己を実現させようとしています。
そう考えると、「演じる」ということは、決して偽りを表現することではありません。「そのものになる」ことへの連続的な挑戦です。
本気で演じると、いつしかそれがリアルになっていくのです。
野球やサッカーなどのスポーツを子供たちにトレーニングする際、「一流選手になりきってプレーする」という手法を耳にすることがあります。
これは、絶大な効果があるそうです。
自分の憧れの選手をイメージし、なりきることで、現状を超えたポテンシャルが発揮されるというのです。
スポーツではありませんが、AO・推薦入試にも同様の要素があります。
自分のポートフォリオを作成していくプロセスで、自分自身が心から「演じたい=なりたい」と思える自らのイメージを、具現化していくからです。
他からえられたイメージではなく、自分の中から創り出したセルフイメージに向かって「なりきる」ことは、一生を支えるコンパスになるはずです。
しかも、この「なりきり力」の発揮は、凝り固まったものがなく、先入観や一般論の前提がない、なるべく若いタイミングでこそ、効果的に鍛えられる力なのでしょう。
さらに加えると、どんな一流のスポーツ選手も、その活躍を支えているのは、保護者の方であるという事実です。
親としての明確な哲学と信念が、アスリートをアスリートたらしめているという事例が、スポーツの世界にはたくさん見受けられます。
そして、これは決して「アスリート育成」という特殊な領域の話ではないだろうと、私は感じています。
特に、アフターコロナの時代は、子どもたちの潜在力を引き出す舞台の中心が、家庭に移行するのではないでしょうか?
お子さんたちの「なりきりたい姿」を親子で育む環境を、ぜひご家庭のちょっとした対話の中から育んでみてはいかがでしょうか?
次回の記事は、「変わる就職活動とAO・推薦入試の関係」がテーマです。 お楽しみに。
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