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日々是短歌、ひりだす哉。

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素人俳句です。 手元に一冊「短歌研究2021年6月号」を持ち、それを頼り(ほとんどバイブル)に日々一首をひりだしていきます。
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#自由律短歌

無知を批判します(高倉健さんとともに) / 20240621fri(400字)

下記「豊かさとは何か」 読んで反吐が出た。 これが偽善だ。 僕の愛する高倉健さんの朗読CDに「南極のペンギン」がある。 アフリカの砂漠の道で現地の子どもが砂嵐に遭う。 その現場をジープで通りかかる。 「その日だけはその子を車に乗せてあげたい」 救いの手を差し伸べたら、解決になるのか? それは「こちらがわの自己満足」だろうが。 自然は自然のままにだ。 反吐がでた記事を読めばわかる。 記事を書いた主に「気に入ったならあげるわ!」とスカーフをあげた少女。 その言葉のその

待てよ、絵コンテを描けばいいんじゃない? / 20240617mon(400字)

前回の続き: ネットで顔立ちやファッションを調べてキャラに文字で投影させる。むずかしい。なぜなら文字を文字で変換するだけだからだ。 七海は裸だった。 「着ろ」 辰はシャツを七海に放った。 大人用の白いVネックシャツだった。 七海は着た。胸が丸見えだった。 この文は「説明文」だ。 ト書きであって、描写ではない。 「この裸の女に服を着せないとなァ」 後部からだみ声がきこえる。  車のウィンカーが点滅する。チッカチッカ… 「運転中です」 「そうだった」  後部で猿轡がうめく

米寿で死ぬ一統(メメント・モリ) / 20240612tue(240字)

明日、交通事故死する可能性は横に置く。 ぼくの父方と母方の家系をよく見てみた。すると、 どの係累も、長生きしても米寿で死んでいた。 これは事実で、遺伝だ。 ぼくの残りの人生は40年。 ぼくの人生は(運が良くて)残り14600日。 それがリミット。 40年後、 14600日後、 350400時間後、 21024000秒後、 確実にぼくはこの世にいない。 メメント・モリ 「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」 「死を想え」 少し気持ちが引き締まる。 短歌: 余い

他者との心の距離を村上春樹の「僕」に学ぶ / 20240605wed(400字)

僕の解釈: 村上春樹さんの小説の「僕」は「結局、あなたは私に何も与えてない」と妻に言われて逃げられる。 これは「僕は誰にも心を開いていない」ことを意味する。 そのこと自体に僕は気づいていない。 それが読者にじわっと伝わってくる。 読むたびに物語の巧妙さに唸る。 物語を読む度に、じぶんの心の殻について考える。 19歳の時、演劇をやっていた。 あるダンスカンパニーにドイツ公演に誘われ練習に参加した。 突如、断りの電話が来た。 「メンバーから外す理由を言えよ!」と言えなかった。

書くまいと思ったが、なにかを書く。 / 20240603mon(400字)

二日間、寝たきりだった。 今日(6月2日)の夕方に起きる。 日記のストックが切れた。 書くまいと思ったが、なにかを書く。 「太宰治と尾崎豊は似たもの同士」 やめた。 死ぬまでに書く十作品、SF、革命、復讐劇、サーガ、 だめ。 「西洋映画は三人称、韓国映画は一人称」 だめ。 この記事はアップすべきか? 質の高いつぶやきとは? クソみたいなつぶやきがあった。 質の高い文章に似ている。 なかに情報がぎっしり詰まっている。 ■□ 感動は泣くことではない。 人間は感動すると唖

老いた射精 / 20240602sun(400字)

射精するなか妙なスローモーションが起こった。 太腿の両側にゆっくりと痺れが走った。 どろり。白い液体が飛びでる。 初めてだった。 太腿筋の老化か? 若い頃の射精は暗闇にとつぜん襲う落雷だった。 腰は無心にふった。眼前の女の影は薄れる。汗だくで、ひたすらだった。それが快感の中なのか理解していなかった。 快感の頂に手をかけた瞬間、髄脳からビシッと雷が落ちる。脊椎をつたって尾骨に。まるで拳銃で撃ち抜かれたような衝撃だ。衝撃を受け止めた尾骨から火花が尿道を突き破る。それが射精だっ

それぞれの夏が始まる / 20240601sat(400字)

登場人物たちがおなじ風景(物語・視点)を見る。 これが前提で読者は物語に戸惑わないのだが、 五次元空間のなかだと、たまたま(必然)に別の時空で生きるキャラ同士が鉢合わせる。各々が見る風景とは? 下記「ワンシーン」は三人称で。 深夜。 フルトレーラーに乗る忍。 妄想で隣のヒロちゃんに命を狙われる。 関ヶ原で道の駅に寄る。 自動ドアを開けて忍は愕然。 店内にあら汁の匂いが立ち込める。 (道の駅親不知が再現) 忍は蟹汁と定食を頼む。 ヒロちゃんは貨物からお婆婆らをおろす。 「

男女職業エントロピーの増幅 / 20240529wed(400字)

月に一度、ぼくは下記を訪れる。なにかを確認するのだが何を確認しているのか? わからない エントロピーなる言葉:熱力学、統計学の言葉で「無秩序の度合い」を示す量のこと。 「無秩序な状態の度合い(=乱雑さ)」を定量的に表す概念で、無秩序なほど値が高く、秩序が保たれているほど低い値だ。 分かりやすく。 ビーカーに水が満ちる。 水面に青色のヨウ素液を一滴垂らすと、青色のヨウ素液の《紋様は不可逆的に》水に広まる。次第に見えなくなるほどに。それが乱雑=秩序だ。 地位、性別、職種、ジ

保険金詐欺師の女 / 20240528tue(400字)

削除してください! 二度と写メは送らないでください。 彼女は、見知らぬ男性器の写メを、ぼくに送ってきた。 たしかに想像を絶する女だった。 丸福美枝。福岡出身。62歳。九州の指定暴力団丸福会の隠し子。 底辺高校で作文コンクールを出鱈目に書く。文部科学大臣賞最優秀賞を受賞。新聞社から取材が殺到するが取材拒否。ある日、対抗ヤクザに家を焼かれる。家は全焼。更生のため家族の伝の某九州大学教授の研究室で手伝いをする。ある日宝くじが高額当選してエステテシシャンになる。がすぐに金は尽きる

すべての「定年」に、死を! / 20240527mon(400字)

「定年」 誰が作ったのか? 昔の帝、士農工商民、穢多に定年はない。 「定年」を作ったのは明治政府か? ググった。 1887年に定められた東京砲兵工廠の職工規定で、55才定年制。 現在「上陸者」は238,823字。原稿用紙597枚。 文字検索で「定年」は無し。 いままでブログで「定年」を使った試しはない。 この記事でオサラバしたい。 定年とパソコンに打つだけで、反吐がでる。 なぜだろうか? 僕の小説のキャラに定年は居ない。僕は核爆弾を背負った兵士が首都を爆破する物語は描け

連載的、執筆スタイル / 20240526sun(400字)

作家の執筆スタイルは作家の数だけある。 今回はそれは横に置く。 三つに分けた。 ⑴プロット専攻型。 ⑵ノンプロット型。 ⑶長期連載型(プロ・編集がいる)。 ⑴で進めたいが⑶になってしまう。 結末はある。 ここ一月、朝、目覚める度に、その日に書くカラクリが思いつく。 思いつかないと恐怖だ。 昨晩は「各々のキャラが五次元タイムループする場所」が特定できなかった。昼?夜?どこ? 朝イメージが浮かぶ。 高橋留美子の映画「うる星やつら:ビューティフルドリーマー」のタクシーのシー

文学的な或る仮設/ 20240521tue(400字)

《リョウはセナのノートの登場人物だ。スーパー白馬の謎の襲撃事件に遭遇してタイムループに巻き込まれる。タイムループのなかで、リョウはじぶんの身代わりに際限なく死ぬセナを守るべく、凄まじい成長を遂げる。セナのノートの内容を変えてしまうほどに》この仮設が通るならば、セナのノートにそれ以前に登場した別の登場人物たちもリョウとおなじように、別の角度で何らかの形で変化をしているはずだ。となると、他の登場人物たちは、リョウが変化させたセナのノートの裏(行間)で、おのおの変化していることに

「スーパー白馬襲撃事件」のタイムループの構造(マクガフィンのバトンタッチ) / 20240519sun(23904文字)

「スーパーマーケット白馬の襲撃事件」のタイムループの構造 ■スーパー白馬の駐車場に到着。 運転手はケータイを盗んで逃走。 ■□ ➡︎後(別の章)にて、午後三時に、北陸タクシー魚津支店に辰吉耳男(綿鍋銀次の手下)が現れる。辰は銀が少年たちに渡したケータイ(インストールされたさまざまなアプリにはそれぞれに1000万円分のポイントがある)を取り返しにきたのだ。北陸タクシー魚津支店の事務所に乗務員ワタベミノル(窃盗癖・前科有り)を詰めて、また黒いプリウスで白馬まで引き返させる。

闇の循環。「タイ米」を読んで、 / 20240517fri(400字)

嫌味の記事ではない。 男性。年齢不詳。早稲田出身。 ロス滞在の健全な日記だ。 青空の下を走ったり、懸垂をしたり。青空文庫で江戸川乱歩に夢中になって、ケネス・ブラナーのハムレットを鑑賞。太宰治作品に対しての鋭い見識を垣間見せる。心身ともに健康な陽の当たる人生を送る人間が描いた備忘録だった。 ぼくは中国では半地下のヒモ生活だった。彼女が紹介した家庭教師と真っ昼間から肉慾に溺れる。半地下から逃げだして韓国人と結婚。娘を儲けるが家庭を失った。薄っぺらの人生だ。中身のないボテだ。