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イギリスで歯医者さんのお世話に…

最も恐れていたことが起きました!

そう、虫歯。

日本の歯科医しか知らない私からしたイギリスの歯医者さん、ツッコミどころ満載で面白かったので note にしようと思いました。

今回は予約が取りづらいことで有名なNHSの歯医者さんで奇跡的に診てもらうことができましたので、その感想を残します。

言語問題、料金、システム、治療後のことなどなど。


1. きっかけ

私と旦那さんとの間でしっかりコミュニケーションができておらず、海外旅行保健の料金を安くするためになんと虫歯治療の補償はつけていなかったんですね...(笑)

そうと知っていたら仕事辞めたあとの出発前2ヶ月間で余裕で治療できてたのに...安く!!!

痛みは全然なかったのですが、舌で上の歯を触ると何か違和感があり、恐る恐る鏡とスマホのカメラを駆使して写真を撮ると...そこには見事にニードルか何かであけたようなポッカリ穴がありました。

なんだこれ?!

キレイすぎて気持ち悪くて鳥肌立ちました。

虫歯って黒いものばかりだと思っていたので、この白いホールの正体は今でも分かりません。

日本に帰る(予定)までも9ヶ月以上あります。

穴の深さも分からないし、これは確実に歯ブラシの毛先は入りません。

このままだと神経まで虫歯が達する可能性もあるかもしれないし、とにかく歯医者に行かないと!という考えで頭がいっぱいになりました。


2. イギリスの歯医者事情をリサーチ

Googleで色々調べました。

なんとイギリスの歯科治療代はNHS(国民健康保険)を利用しても8割負担...

NHSが良いと言う日本人のブログはひとつも見かけませんでした。

その理由は主に

・予約が取れない(10日〜2週間後になる)
・治療の質が悪い
・スタッフの対応もあまり良くない

との声が多く、ほとんどの方が高額な料金払ってプライベートの歯医者を利用しているイメージでした。

プライベートは全額負担で、場所によって価格もそれぞれ。

だけども虫歯1本治すのに£550ほどかかるんだとか!!!(現在1£ = 145円)

あーむりむりむり。

そんなに出せません!(笑)

それに比べてNHSの歯医者さんでは料金が明確になっています。

診察内容と治療内容によって Band で括られているので、一般的な虫歯ならこのくらいの値段だろうと準備しやすいのです。


3. NHSの歯医者さんを予約してみる

ものすごく近所にきれいな歯医者さんがあるのを買い物で通りかかる際に見ていました。

NHSのサインもあったので、予約が2週間後でもなんでも良いから(痛まないし)電話をしてみることに。

電話での英語は本当に自信がないので旦那さんにお願い。(スピーカーにしてもらってふたりの会話の録音をし、後でお勉強の材料にしました)

症状を伝えると、なんとすんなり翌日の朝一番で予約を入れてくれたのです。

通訳者として旦那さんが一緒に行くことも快く快諾してくれました。

電話越しにカチャカチャとパソコンに情報入力しているのが聞こえるのですが、その間ずっと口笛を吹く受付の人。

そういう陽気な感じが好きです。

NHS番号もいらないって言われたし、あまりにも良い対応すぎ他のでまさかプライベートなんじゃないかと心配になりGoogleでレビューを調べると、なんと ★4.9 の超優秀歯医者さん!

きっと人気なはずなのに、なぜこんなにすんなりと予約できたのか。未だに謎のままです。

とにかく、明日の診察に備えてYouTubeで歯医者で使う英会話をとことん見まくりました。

歯に関する単語や、こういう質問されるのか〜など。


4. 診察当日

ドッキドキしながら歯医者さんへ。

想像していた以上にきれいで新しくて明るい歯医者さんでびっくり。

私がよく通っていた地元の歯医者さんは(田舎なので)古くてボロくて暗い陰湿な雰囲気でした(笑)

レセプションで名前を伝えると、予約の電話をとってくれた人だったようで「あー!彼は通訳だよね!あなたは感謝しないとね!ちょっと良い食事つくるとかなんかね!haha!」みたいな。

日本ではどこ行っても聞かない会話(笑)

好きです。

そして担当をしてくれる先生が待合室までお迎えに来てくださり、二階にある診察室へ移動。

驚いたのが、イギリスの歯医者さんでは個室がノーマルなんだとか。

ベッドが何台も並んで先生がコロコロ椅子であちこち駆け回ることはありません。

聞かれた質問内容は日本の歯医者さんと変わりなし。

・歯にどんな症状があるのか
・痛んだり冷たいものや温かいものがしみるかどうか
・いつ気が付いたのか
・最後に歯医者に行ったのはいつか

そのあと、私の問題である穴に空気をかけたりしてX-Ray写真を撮り、写真の説明を丁寧にしてくれました。

過去に虫歯治療をした詰め物の下が虫歯になっていました。

(これも初めではないので言いたいこと多すぎる...)


5. 料金について

そして次に治療方法とその料金の説明をしてくれます。

詰め物は目立ちにくい White filling を£150ですることができ、NHS料金だと黒い Black filling になるとのことでした。

その場にいた旦那さんと話し合い、彼は白でいいよと言ってくれたのですが...今は£150ってほぼ2万円。

上の歯だし見えにくいのでとりあえず!とにかく!安い方を選びます。

ドクターに黒い方でお願いしますと伝えると "Are you sure?" と2回も聞き返されました。ちょっとお金を出してでも白にする人が多いんだろうな。

そんなに聞き返されたらどれだけ真っ黒な詰め物なのか不安になるじゃん!(笑)

もし気に入らなかったら日本帰った際に安く交換できるし、今は黒で!と意を決しました。

実際はそんなに黒くなくて、グレーって感じであまり目立ちません。

でも舌触りはざらざら。

そして料金の内訳とトータルの金額を提示してくれるので、同意のサインをしてレセプションに戻ります。

私の場合、NHS利用で今回はトータルで£97でした。

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初診料:£35
治療費:£62(Band 2)

なんと料金はその都度支払いではなく前払いでした。

忙しいNHSだから、予約すっぽかされたら大変だもんね。

そして最後に次回予約をしてその日は終了。

これもまた3日後に予約を入れてくれて...早い!何が起こってる?!

聞いてた話と違いすぎて心の準備が追いつかない(笑)


6. 治療当日

この日は通訳さん(旦那)はいません!

診察で意外と英語が大丈夫だったことからちょっと自信が持てたので、この日はひとりで挑戦です。

歯医者さんに到着したらレセプションで名前を伝えて待合室で先生のお迎えを待ちます。(この辺は日本となんら変わりありません)

診察室に入るとまずはぶかぶかなゴーグルを渡され、装着するように言われます。

ドクターと助手さんは再び治療する歯を確認し、手術着のような服と毒ガス防止のようなごついマスクを無言で装着してゆきます。(たぶんコロナだから。ありがたいです...)

私はその気まずい空気の中、天井のテレビで流れていたドラマを眺めていたのですが、それがセクシーシーンでさらに気まずさアップ。

そんな空気の中、ドクターが笑顔で麻酔をすることを伝えてくれます。

でもすごいマスクでもう何言ってるか分からなかった。

そしてチクリと麻酔をして治療スタート。

この麻酔がまたすごいんです。

顔面半分麻痺します(笑)

外国人は体が大きいから薬の粒が大きい(量が多い)と聞いたことあるのですが、これもそのため?

歯の治療で鼻とまぶたの感覚が無くなったの初めて(笑)

そして治療ですが、麻酔が効いているので全く痛みは感じません。が.....施術がダイナミック(笑)

水が首元まで何度も流れてきたり(一生懸命拭いてくれるんだけど)、ドリルの使い方が激しかったです。

きっと日本人である私の小さな口のせいでやりにくかったかな。

おかげさまで虫歯はなくなりましたが、麻酔が切れてから痛くて痛くて(涙)

ダイナミックなパフォーマンスで神経を刺激したのでしょう。

その日の夜はあまりにも痛くて鎮痛剤を飲んで寝ました。

翌朝には痛みは完全に消えていましたが、まだ敏感さが残っており、水を飲むだけでキーンってなります。

これも治る...よね?(涙)(一週間以上経ちましたが未だに敏感)

そして治療後、ドクターと助手さんに忙しい中で迅速な対応をしてくださったことに感謝を伝えてレセプションに戻ります。

あの陽気な彼が3〜6ヶ月後の検診を予約していくかどうか聞いてくれたのですが、考えておきますと伝えて歯医者さん終了です!


7. NHS歯医者の感想

一本の歯を治すのにお金はかかりましたが、貴重な経験ができたと思います。

ただ、保険適用でもこの値段は高い...日本の医療制度の素晴らしさを改めて実感。

イギリスに住んでいる英会話の先生もNHSの歯医者で予約は全く取れないと言っていました。今回の奇跡はなんだったのか。

いくらオーラルケアを頑張っても報われない、虫歯になりやすい体質の私。

もう一箇所、怪しい歯がありますがもう少しだけ様子見ます(笑)

あー、おもしろい体験だった!


それでは、今回も読んでくださりありがとうございました♡

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