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ジムへ行って登山して、その結果犬を飼うことにした理由。

正月のせいもあってか、くまちゃんの体重とHbA1cが爆上がりした。やっぱりな、と思うのと同時にやってしまったな、と責任も感じた。日々の食事係はもっぱら私なのである。

年始用に、というわけのわからない理由でウイスキーやらワインをネットで購入し、タラバガニを肴に飲み漁った記憶がよみがえる。極めつけは「なんか物足りないなー」と言いながら〆にカップ麺を食べていたあの頃。


―よくない。非常によくない。


最近全体的な身体のフォルムが以前にも増して丸々としてきたのを感じてはいたが、こうして数値化されたのをどどーんと目の当たりにするとへこむ。

ここ数年試行錯誤を重ねてきたが、一向に数値が改善しないのに頭を抱えた。体重が減れば当然数値も下がる。でも2キロ減れば、翌月の受診日にはまた戻ってしまうという一進一退をここ3~4年繰り返している。


でもな。そもそも受診にも至らなかった頃に比べるとまだマシか。

まずは禁煙。これは喫煙者にしかわからない苦しみだろう。さすがに時間がかかった。完全にニコチンから離脱するまでに何悶着もあった。歯も当然真っ黒。歯医者に行くのも、近所の歯科医院を私も予約し「行くよ!」と言うまでなかなか重たい腰があがらなかった。結果虫歯だらけだったという。

あとは、結婚してすぐに健康診断に行くように説得した。それすらも行くまでに3~4回言ってやっと受診行動までに至った。結果は想像通りの糖尿病。「やばいじゃん」とは思わなかった。それよりも、やっとこれで根拠ある説得材料を手に入れられたと安堵した。

とか色々あっての今。全く前進していないといえば、決してそうではないのだが……。



そもそも美味しいローカロリーな料理ほど大変なものはない。共働き夫婦にとって、外食を抑えることすらハードルは高く、それプラスSNSで流行っているようなローカロリー料理の自炊はさらに手が出しづらい。そしてあんまり美味しくない。私は美味しくなくても全然いい。それで痩せられるならば。しかし、困ったことにくまちゃんはそうではない。そもそも、彼にとって痩せるメリットは薬を飲まなくていい&2か月に1回受診しなくていい(=健康)こと以外にたいしてなかったのだ。なので、終日働いて疲れて帰ってきて、あんまり美味しくはないローカロリーフード(例えばトリ胸肉料理とか)を食べたところで幸福度が上がらないのである。私自身も、正直フルタイムで働いたあとのご飯の準備はしんどい。しんどすぎる。


本当に世の中の母たちすごいな……。こんな疲労困憊の中、365日家族の食卓を支えているなんて信じられない。


―まずいぞ。このままでは非常にまずい。



かといって普段爆喰いしているかといえばそうではないので、ここはやはり、ちゃんと継続した運動習慣を投入するほかないだろう、という結論に至った。糖尿病患者に無理な食事減量は禁忌だ。


そういうわけで、ジムへ夫婦揃って入会してみた。パーソナルトレーニングで月2回で1人8000円ほど、という手が出しやすい価格のジムを見つけ出し、私だけ体験入会をしたのち入会を決めた。


始めはよかった。有酸素と筋トレ、おまけに整体までみっちり90分。

これは効果が出るぞ!!!と思った矢先、世界を震盪させたアレがやってきたのだ。


コロナだ。


いつまで続くかわからないこの感染症に、医療従事者の私はやむを得ず退会。くまちゃんは行ってはいるものの、正直月2回のトレーニング以外では、家で運動することはなかった。


結果、ちょうど転勤もあり夫婦2人ともリタイア。


ならば、と始めたのは登山だ。有酸素運動が3~5時間続く登山はいい。3年ほど前に地元の霊山を登った時も、大変だったけどいい思い出になったのだ。大人気で人の多い山にさえ行かなければコロナ禍に大きく影響はされない。手作りの握り飯を持って、山頂を目指す。

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しかし、月末の休みを使って2~3度登った頃、気づいた(もっと早く気づけよ)。月に1回じゃあ効果は薄い。

登山は確かにいい。黙々と運動出来るし、1回の消費カロリーは破格だ。達成感あるし、山頂で食べる握り飯も格別。

ただなー。運動習慣は出来れば週3日以上は取り入れたい。当然その都度山にいくわけにもいかないわけで。

1日15分でも20分でもいいんだけど。簡単そうで、実はそこがなかなか越えられないハードルなのだ。






どうしても運動習慣だけが夫婦そろって付けられない。


さぁ、どうしようかと頭を抱えていた矢先、義両親が柴犬「ごん」を飼い始めた。

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柴犬はかわいい。実家に帰るたびに、くまちゃんも私も頼まれてもないのに散歩に連れ出し、ブラッシング道具を買い、撫でまわしそれはもう愛でまくった。

しまいには、寒さで震えていたので服までも買い与えた。

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……あんまりうれしそうじゃないけども。

ここで私は耳よりな情報を得たのである。ふと見たお義母さんが前よりも小さくなった気がしたのだ。

「ゴンが脱走繰り返すから、そのたびに追っかけまわしてたら5キロ痩せた」



これだ!しかもちょうどこのタイミングで転勤という引っ越しせざるを得ない状況。これは、もうお告げとしか思えない。

犬ならば、犬を飼えば散歩に行かざるを得ない。つまり、強制的に1日2回ほどは歩かなければならないのだ。しかも、可愛い&癒される、のおまけつき。排泄物などの世話は、正直日々人間のものに触れているのであまり抵抗はない。


犬は飼ったことがないので、確かに躾とか命の重さとか色々ハードルは高いし、正直心配もある。トイプードルを飼う親友にも連絡をとったが、飼う前の心配事は尽きないとの話に落ち着いた。

ということで、なんとかここはお犬様の力を借りることにした。

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アレルギーチェックも済み。


好きな旅行に行けなくなると、くまちゃんは異論を唱えたが、私からすれば健康を維持できなければ犬を飼わなくてもいずれ旅行は行けなくなる話だ。

寿命≠健康寿命であり、疾患を持ちながら病院&薬漬けの日々は犬を飼う以上に自由はないのである。




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