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5月の読書メモ

読書メモ

お金のむこうに人がいる|田内学

半年ほど前に買った本。途中まで読んでた。
田内さんが登壇するトークイベント参加にあたって読み直した。

読み進めるうちに色々と夫の考えと重なって「多分、夫も読んで面白いと思う」と伝えてみたら、読んでくれた。そしてめちゃめちゃ刺さってた。
同じ部屋で仕事してるんだけど、読み終えてから何人もの仕事関係者にこの本ことを伝えてた。布教しているようだった。

それを見ていて嬉しかった。
嬉しいのは、本と人の仲介者になれたからかな。

夫のデスク

* * *

価格と効用の話が印象に残ってる。

昨年秋に母から「あおいの高校受験は、大学に行かせたのと同じくらいの価値だった」と聞いて静かに驚いたのを思い出した。
偏差値50くらいの私が、偏差値57の都立高校を目指していた。決して裕福な家庭ではないので、当時の両親は私が想像する以上にひやひやしながらも応援して見守ってくれたんだろうなあと思う。

滑り止めの私立高校も受験させてもらっていたので、もし落ちたら私立高校へ行くことになっていた。学費の懸念がなければ、本音では、私立高校が第一志望だった。でも私立高校に進学したら、大学には行けないと思ってた。

結局、無理めな都立高校に合格して、鬱っぽくなりながら通って、悩んだ末に最終学歴はそこで終わらせたんだけど。大学への切符、15歳の時にすでに使っちゃってたんだなーって10年の時を経て知ったのだった。

”無理めな高校受験”と”大学進学”は、親にとって同じくらいの効用だったということかと、その章を読みながら考えた。

犬のうんちを踏んでも感動できる人の考え方|ひすいこたろう

Facebookのタイムラインで目に留まって、直感で今の自分に必要な気がして注文した。

会社のデスクに表紙を伏せて置いてたら、背表紙を読んで「なんですかこの本w」って話かけられた。わざわざ背表紙から情報を受け取ってくれて、きっと本が好きな方なんだと思う。

付箋がいっぱいついてる割にこれってエピソードを紹介できずにモゴモゴしてしまった。タイトルのエピソードが1番わかりやすいけど執務室で飲食中の方もいるしやっぱりモゴモゴ。

逆風があるから空高く舞い上がれる。

この本の中で1番最初に付箋を付けた言葉。

最近、困難を「ドラマチックだな〜」と無理やり言い換えたりしている。
逆風がないとドラマって成り立たないからね。

なんでここなのか上手く説明できないんだけど、私はいわゆる逆風を肯定したいし、日常生活に満たされつつも、本当は高く舞い上がりたいのかなと思う。

最近この話ばかりで恐縮だけど、その1歩が結婚式なのかもしれないと思う。まず自分自身の気持ちの否定から入り、やりたい気持ちをやっと肯定した頃に実母からの否定と向き合った。(※実母に否定されるのは私の自業自得)

結婚式に来てくれる人や、応援してくれてる人との当日の再会を考えてはもう泣いてる。私の命を作った人たちと、私を支えてくれた人たち。これからも命を絶たなくて良かったと思いたいし、出来れば、これまでの人生を心から肯定できるようになりたい。

あした死ぬかもよ?』という本の中に「あなたから何がなくなったら、あなたでなくなりますか?」という問いがあったのを思い出した。20歳の頃、その問いに対する回答は「親との確執」だった。

いつまで確執抱えてるんだよって、20歳の私に言われてしまいそうないまを生きてる。

この話、続けてもいいですか。|西 加奈子

上司のFさんが1on1の時に教えてくれた本。
Fさんが好きな本として教えてくれたんだったかな。ワハハ!って笑える本が好きなんだって。

”はじめまして”の中の、エジプトの話が印象に残ってる。
犠牲祭?断末魔の叫び?普段は知らない言葉を読み飛ばすことも多いけど、気になって通勤電車の中で文庫本片手に犠牲祭のことを調べた。全然笑えないですと思った。

日本人学校の「パン工場見学」は面白かった。

「パン工場見学」、しましたよね? 私たちもしたんです。「パン工場はいつも清潔です」と教科書にあったけれど、私たちが訪れたそこは、全然違いました。教科書では白衣を着て、髪の毛を帽子の中に入れ込んだいかにも「清潔な人」が、エジプトでは板東英二みたいな変なセーターを着た、やはりフセイン顔の男性。 髪の毛を入れるどころではない、爪の中真っ黒のその男性が、ものすごい嫌な顔でパンをぺたり、ぺたり叩いています。 パン工場見学、終わり。

ぺたりってなんで叩いてるの、こねるでもないのか。
歯のマンガのはんぺんをペチペチするだけの仕事を想起した。

「あおいさんは何を読んでるんですか?」「おすすめはありますか?」という話になり、私からは『100万回死んだねこ』をおすすめした。後日エレベーターでご一緒した際に「注文前に目次で笑っちゃいました」という言葉がいただけて嬉しかった。

あとがき

「結婚式したい!」って人は本当に凄い 。あれは人生の答え合わせだから。今までのコミュニティでトラブルなく過ごし、まともな友達を持ち、親に愛し愛され、四方八方から他撮りされた半目の泣き顔が無許可でシェアされることも気にならない順風満帆な人生を送ってきた美女が許されるご褒美イベント。

Twitter|@yuzuka_tecpizzaさんのツイート

犬のうんちの項目を書きながらこのツイートを思い出して、ここに引用することにした。

私もそう思ってたんですよね。
でも意外と、片方の親族一切いない結婚式とか、母親に結婚式をしらせもしないとか、調べると親と不穏なエピソードは色々出てくる。

ここに引用した時点では「私はそんな状況じゃないけど結婚式したいと思ったぞ?」だったんだけど、何回も読んでるうちに納得してきた。

私の「結婚式したい」という気持ちはその後に「でも」から続く問題がいっぱいで「結婚式したい!」ではなかった。

ご褒美をもらえるような人生ではなかったけど、自分の意志をちゃんと受け入れて、実行に移して良かったと思う。
そんな私のために応援してくれる人、来てくれる人たちを大切にしたいと思う。

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