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平日のバス
黄色、オレンジ、灰色、白。
バスに乗ってふと顔を上げると、そんな素敵な色が目に入ってきた。シンプルな色の組み合わせが、私は好きだ。
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祖母の住んでるアパートは、都会の端の端にある。非常に殺風景な家の周り。白が多めでオレンジと灰色が点在する団地。
行くたびに毎回しばらく見とれてしまう。
どうやら私は白とオレンジとグレーという色合いに弱いらしい。レゴのような、海の近くのような。
爽やかでいてどこか寂しい、静かな街をこよなく愛している。
思えば小さい頃、父の分厚い地図本も最後の方の殺風景なページばかり見ていた。
山も谷もない、パステルカラーで塗られた平地。そのページが大好きだった。
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いろいろ思い出していたら、運転手さんのなんて言っているかわからない、気だるい声が聞こえてきた。
電車に乗るのも好きだが、どちらかと言えばバスの方が好きだ。
晴れた平日、のんびりと窓際の席に座り、やる気のなさそうな運転手さんの声を聞く。
降りますボタンを押して下車。区役所の前には梅がちらほら咲いている。こんなに寒いのに。
白い息を吐きながら区役所に入った
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