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2023年10月の記事一覧
セラムン二次創作小説『月に願いを(まもうさちび)』
「部分月食楽しみ~」
そう話すのは衛の家へやって来たうさぎとちびうさだ。ベランダへ出てスタンバイしている。
家主の衛はそんな2人を微笑ましくも複雑な表情で見つめていた。
「皆既日食以来の天体ショーだもんね」
「そう、でもあの時は色々あって楽しめ無かったし……。実質、初めての天体ショーなんだよね」
そう話すちびうさはどこか寂しそうで、少し大人に見えた。
「ちびうさは天体ショー、初めてなの
セラムン二次創作小説『二年一組の名物カップル(まもうさ)』
「まもちゃん、だぁい好き」
「俺もうさこを愛してるよ」
また始まったよ、この2人の周りが見えていない。まるでこの世には自分たち二人しかいないのかと思う程二人の世界が展開されるこの風景。もう何度目だろうか?
最初はとても驚いた。
二人が付き合う事になった事も、こんなにラブラブで周囲の方が恥ずかしくなって赤面を通り越して呆れるほどのカップルになる事も予想していなかったから。
「私の方がまもち
セラムン二次創作小説『無限に広がる稼働の中で』
あれからどれだけの時が過ぎたんだろうか?
繰り返される殺戮
長く苦しい戦い
現れた敵、セーラーカオスは強く巨大で…
どんなに抗っても、どれだけ戦っても勝ち目もなくて…
次々と仲間も失ってしまって…
大切なあの人も、逝ってしまった
またあの時のように1人きりに…
繰り返される激しい戦いをたった1人で挑む日々
気が遠くなりそうだった
現に気が遠くなってしまって、いるべき宇宙(ばしょ
セラムン二次創作小説『金木犀の香りに誘われて(まもうさ)』
side 衛
すっかり秋が深まって肌寒くなってきたある日の午後、いつものようにデートで公園の並木道を歩いていると良い匂いがしてきてうさが嬉しそうに走り出した。
視線の先には可愛らしい橙色の花を実らせる金木犀が咲き誇っていた。
「うわぁー金木犀だ!良い匂い♪」
もうそんな季節かと思いながら、さっきまで俺の腕に手を回し密着して幸せそうな笑顔を向けていたうさが離れていった金木犀の木の近くで嬉しそ
セラムン二次創作小説『青天の霹靂(エンセレ)』
「今日もいい天気だなぁ~♪」
この所ずっと青空が続いている。
天候をコントロール出来ない地球では毎日空模様がコロコロ変わる。
貴重な青空が続く空にエンディミオンは地べたに寝そべりながら眺めていた。
休日の穏やかな午後。
爽やかな天候。
平和とは正にこういう事を言うんだとまどろみながら呆然と思っていた。
普段口うるさい四天王からも逃れ、たった1人のホッとできる時間。
ずっとこの時間が