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人は考える生きもの

マラソン大会で金沢へ行った際に、市内を観光しました。
「鈴木大拙館」という施設をご存じですか?

こちらへ行って感じたことを書いてみたいと思います。


考えずにはいられない


2週間ほど前のことです。
ランニング会で都内を走っていました。
信号待ちで立ち止まると、角にある和菓子屋さんが開店前の準備をしていました。
「どら焼き(栗入り)」の皮を焼いている様子が、ガラス越しに見えました。

鉄板の上に、自動で一定量の「生地」が落ちてきます。
それを職人さんが一定時間ごとに、コテでひっくり返しています。

私が
「楽しそう。こういう仕事がしたい。」
と言うと、コーチが
「それは工場勤務したことないからだよ。」と。

「1週間やったら飽きるかな。」
と私が言うと、
「3日、いや1日で飽きるね。」

コーチは実業団で選手を引退した後、
所属していた会社の工場勤務をしていた時期があるそうです。
「あと何年?定年まで?これをやり続けるの?」
繰り返し思ったそうです。

もう一人の新米コーチも工場勤務経験があります。
「今日は何の考え事を持ち込むか」
それが毎朝の「日課」だったそうです。

「ずっとできる人もいて、それも才能。
でも、そのうち栗入れるの忘れるよ(笑)」


日本の禅文化を海外に広めた仏教学者


金沢で「鈴木大拙館」へ行きました。

鈴木大拙(すずきだいせつ)とは

1870‐1966
日本の仏教学者、文学博士である。禅についての著作を英語で著し、日本の禅文化を海外に紹介した。著書約100冊の内23冊が、英文で書かれている。1949年に文化勲章、日本学士院会員。

英語教師をしたあと、再び学問を志して東京に出た。帝国大学在学中に鎌倉円覚寺の今北洪川、釈宗演に参禅した。
この時期、釈宗演の元をしばしば訪れていた神智学徒のベアトリス・レイン(Beatrice Lane)と出会う(後に結婚)。ベアトリスの影響もあり後年、自身もインドのチェンナイにある神智学協会の支部にて神智学徒となる。
1897年米国に渡り、禅についての著作を英語で著し、禅文化ならびに仏教文化を海外に広くしらしめた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E5%A4%A7%E6%8B%99


鈴木大拙館とは

鈴木大拙の金沢出身にちなみ、開設されています。

鈴木大拙の世界を展開していくことを設計の基本方針としました。
建築は、「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」回廊で結ぶとともに、
「玄関の庭」「露地の庭」「水鏡の庭」によって構成されています。
空間を回遊することによって、来館者それぞれが鈴木大拙について「知り」「学び」「考える」ことが意図されています。

https://www.kanazawa-museum.jp/daisetz/facilities.html

外観

内部回廊

展示空間

https://www.yamagiwa.co.jp/case/result/1129/

水鏡の庭

水鏡の庭にある思索空間

https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_10156.html

中に畳のベンチがあります。

https://www.kimono-karen.jp/?blog=4389-2

ベンチに腰掛け、四角い窓から庭を見ます。

風が通り抜け、心が“しん”とするのを感じます。
情報が遮断されることで、人はこころの平穏を取り戻すのかもしれませんね。

※思索の庭は、館内に入らなくても、見ることができます。


考えてしまうなら“良い”思考で満たす


人はいろいろと考えてしまう生き物ですよね。
考えても仕方なかったり、考えない方が効率的だとしても。

「何も考えない」でいられれば楽なのに。
裏を考えたり、先を考えて不安になったり、
すぐに心はザワザワと逆立ってしまいます。

こころを“しん”とさせる術を持つ。
時には「何も考えない」時間をつくる。
私の場合は、走る時間です。

そして、考えることから逃れられないなら、
“良い”思考で頭を満たしたいですね。


鈴木大拙の言葉


鈴木大拙の言葉がわかりやすく紹介されています。

美は過去も未来もなく、唯、現在あるが故に、いつも生きているのだ

悲しみのパンを口にすることなくしては、あなたは真実の人生を味わうことはできない

人間は偉くならなくとも一個の正直な人間となって信用できるものになれば、それでけっこうだ

我々は知性に生きるのではなく、意志に生きるのだ

依頼心を捨てよ。これに尽きる

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