マガジンのカバー画像

記事一覧

139
これまでの記事をアーカイブしています。
運営しているクリエイター

2015年5月の記事一覧

はじめてのおっぱい

はじめてのおっぱい

勝手な印象や思い込みによって,理にかなわない行動をとってしまうことが多々あります.匂いにだまされて銀杏はまずいものと思い込んでいたり,薬やマスクは花粉症に対してあまり意味がないと決めつけていたのに,用いてみたら思いのほか快適だったり,様子がおかしいことにうすうす気づきながらも電車に乗り続けていたらまったく違う駅についてしまったり...

このような思い込みが,赤ちゃんにはじめてあげる母乳についても

もっとみる
ち◯こ野郎の思い出【人類学者の日常】

ち◯こ野郎の思い出【人類学者の日常】

みなさんは、「◯◯学会が開催されました」というニュースを聞いた時、どんな場面を想像するでしょうか?スーツをびしっと着こなした紳士たちが、喧々諤々と議論しているシーン?それとも、白衣にメガネの集団が怪しげな宇宙語で会話しているシーンでしょうか?

学会の実態もちろん、分野によって学会の雰囲気は異なります。しかし、少なくとも、僕が参加したことのある人類学に関する学会では、上のふたつの例はどちらも当ては

もっとみる
ゴリラ考【人類学者の日常】

ゴリラ考【人類学者の日常】

 ゴリラ,と呼ばれて喜ぶ人はあるだろうか。気分を害する者の方が多いのではないか。

 筆者がゴリラを見た記憶として印象深く残っているのは,小学生のころに校外学習かなにかで動物園を訪れた時である。そのときは一面の強化ガラスの向こうに,大きなオスのゴリラが一頭,のしのしと歩き回っていた。かれは我々子供たちに囃し立てられ,しばらく怪訝そうにしていたが,ついに拳を作ってガラスを叩いたのである。大きな音が響

もっとみる
なかなか決まらない話し合いのはなし

なかなか決まらない話し合いのはなし

研究というのは色々なスタイルがありますが、人類学の場合は大学や研究所などでグループとして研究することが多いです。特に大学ではそのグループを「研究室」とよく呼びます。PI(Principal Investigatorの略)と呼ばれる、研究室のリーダーがいて(教授とか准教授などがこれにあたります)、その下に研究員や大学の学生なども所属しています。単に研究だけするのではなく、自分達の研究に近い論文の紹介

もっとみる