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「夢・虎の巻」第十一の教え

夢の王国憲法第十一条「夢の階層構造」

夢日記を盛んにつけ始めたり、ドリームワークなどをやり始めたりすると、自分の内部にどれほど豊かなイメージやシンボルやキャラクターたちが住んでいて、それらが毎日千変万化のドラマを演じているか、ということを知るだろう。夢の中で、あなたは想像力豊かな芸術家であり文学者なのだ。
しかしその反面、その豊かさゆえに、自分の内面がいかに複雑で入り組んでいて、とても一筋縄ではいかないやっかいな代物であるかと感じ、これらをひとつひとつ解きほぐしていかないと、「私とは誰か?」という疑問の答えに行きつかないのか、とばかりうんざりし、嫌気がさし、途方に暮れるかもしれない。
日常生活でさえ、充分に複雑で入り組んでいて、ひとつひとつ片づけていかなければならないやっかい事だらけだというのに、そのうえ夢というかたちで自分の内面とつき合わなければならないのか?
たとえば夢に、現実生活でも付き合いのある人が登場し、いかにもその人が現実にもやりそうな振る舞いをするなら、それをどう考えたらいいかは、それほど悩まないかもしれない。ところが、まったく見ず知らずの他人、しかも怪しげな外国人だったり、神話やおとぎ話や童話に登場するような、およそ現実感のないキャラクターがリアルな姿で登場し、しかもあなたに余計なちょっかいを出してくるような場合、それをどう考えたらいいかは、極めて悩ましい事態だ。
もちろん夢は、極めて現実的な問題にあなたを向き合わせたいときにも、神話、おとぎ話、童話、ファンタジー、あるいは時に魔術的・錬金術的とも思える手法を用いてくる。

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