【映画インサイドヘッド考察】自分自身のチームワークを磨く
今日は娘たちとディズニー映画の「インサイドヘッド」見ていたのですが
これ、泣ける。
そして涙ぐむ私の横で、長女は私以上においおい泣いていたw
子どもと一緒に見れる内容でありながら、これはかなりわかりやすく人間の脳内・内面を視覚化していてるのだと思ったので、自分なりの考察を書きたいと思います。
※ネタバレなので、まだ見ていない方はご注意ください。
感情の成長ストーリー
主人公はライリーという少女と、彼女の感情を擬人化したキャラクター達
「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ビビリ」「ムカムカ」の5人。
映画はライリーが産まれたときから12歳までの成長の姿が”感情たち目線”で描かれています。
誰よりもライリーの幸せを強く願いテキパキと他の4人に指示を出すヨロコビですが、あるとき家族の引っ越しをきっかけに互いに衝突。
ライリーの視点を通して、成長とともに複雑化してゆく感情をコメディタッチで描いた感動ストーリーです。
自分の中のチームワーク
ある時、カナシミによって思い出が”悲しい思い出”になってしまうことを避けるため、ヨロコビはカナシミに「あなたの仕事はこの輪の中にすべての悲しみを入れておくことよ」とそこから動かないように指示します。
これは擬人化しているとはいえ、ライリーの頭の中で起きていること。
つまり、自分で自分の一部を否定しているような気がします。。
一般的にもネガティブなことは敬遠されがちですが、人生に喜びしかないということはありえません。
二人以外の「イカリ」「ビビリ」「ムカムカ」にもそれぞれ役割があり
これらは危険を察知したり、自分自身を守るためにも大切なもの。
ヨロコビがライリーのためといいながらカナシミを厄介者扱いすることは、本当に感じている感情、本音を隠してしまうことに。
成長と共にだんだん本音を言えなくなかったり、感情的になってしまうことは私たち大人も心当たりがあるはず。
大人になると尚更、ネガティブや怒りをいけないものだと捉えがちですが
自分の中に沸き上がる感情はどんなものであれ、自分自身。
ついつい目の前の出来事に囚われていまいますが、本当に大事なのは自分自身のチームワークなのです。
消えてゆく空想の友達ビンボン
引っ越しをきっかけに、複雑に変化し始めるライリー。
そのころ、ヨロコビとカナシミが感情を管理している司令塔から落っこちてしまったことで、ライリーもいつもとは違う行動へと変化していきます。
司令塔の外側では生まれてから今までの記憶が保管され、その周囲にある深い谷には必要ない記憶が日々捨てられていました。
そこで出会ったのがビンボン。
ライリーが幼いころに自分の中で創った空想の友達です。
ヨロコビとカナシミが司令塔から出てしまったことで、感情を失ってしまったライリーを助けるために奮闘する二人を助けてくれたのもビンボンでした。
ビンボンはライリーとよく遊んでいたころに約束した「一緒に月に行く」という夢を果たしたいと願い、ヨロコビとカナシミを共に司令塔へ向かうのですが・・・
様々なアクシデントが起こってしまったことでヨロコビと共に記憶のゴミ捨て場である深い谷へと落ちてしまいます。
必死に谷から出ようとするヨロコビとビンボン。
しかしビンボンは、ライリーのため自分を犠牲にしてヨロコビを谷の外へと出すのです。
もう、ここがめちゃくちゃ泣けました。
誰しも小さい頃大切にしていた遊びやキャラクターのようなもの。
それが自分を守るために、消えてゆく。
自分自身の記憶の中にも、もう覚えていないけれど自分を守ってくれた存在がいたのかもしれません。
ヨロコビとカナシミは表裏一体
大切な思い出は、嬉しいことばかりとは限りません。
映画の中ではヨロコビが必死にライリーに喜びを感じてほしくて奮闘しますが、最後にはカナシミの必要さに気づきます。
悲しみがあるから、喜びもある
つらい経験があったからこそ、いい思い出になっていること
あなたも経験ありませんか?
ちなみに邦題は「インサイドヘッド」ですが、原題は「インサイドアウト」
”裏返し”という意味があるそうです。
悲しみ、怒り、不安、苛立ち
それらも裏返せば、喜びになる
ときどき無理やりポジティブに持っていく人もいますが
喜びと悲しみが表裏一体なら、ネガティブな感情を0にはできないということです。
みんな頭の中が違うだけ
また面白いと思ったのは、ライリーのお父さんとお母さんの頭の中ではリーダーがヨロコビではないということ。
それぞれ同じ5つの感情を持っていながらも、リーダーとなる感情が異なることで全く違った捉え方をしているのです。
つまり頭の中、感情、視点はそれぞれみんな違う。
まぁ当たり前っちゃ当たり前のことなんですが、人間ついつい自分視点でモノを見がちです。
悩みのほとんどは人間関係といわれたりしますが、相手の頭の中は自分とは全く別物
ということは、自分自身のチームワークをより高めていくことが人生をより良くしてくれるのではないか
これが映画の本質なのだと思います。
自分のことなのに頭の中がぐしゃぐしゃになってよくわからなかったり、感情を感じられなくなってしまう瞬間を見事に描いているので、これを見ればネガティブになっても「あ、カナシミが発動してるな」とかちょっとだけ冷静に自己分析ができますね。
ということで、子ども向けアニメと侮ることなかれ。
まだ見ていない方にはぜひおすすめします!
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