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不登校は親のせい?




「不登校は親のせいだ」


と言われたら

あなたは何と答えますか?


わたしは自信を持って
「不登校は親のせいではない」
と言うことができます。


でも以前は
教員だった自分が
不登校の親になったなんて
誰にも言えませんでした。

情けなくて
自分を責め続ける日々が
続きました。

わたしは教員時代
不登校の生徒を担任した時
「親の育て方に問題がある」
と思っていました。

でも実際は
どの親御さんもお子さんを
大切に育て愛情を持って
接していることがわかりました。

一生懸命に育てても
不登校になることがあると
知りました。

ですから
親が原因で不登校になった
なんて決めつけること
言いません。

不登校は
子どもの成長による心身の変化
学校との相性
親の関わり方
社会の情勢
など様々な要因がからまって
起きている現象です。

いまだに
学校のせいだ
親のせいだ
と互いを非難するような意見を
見かけますが

子どもの幸せを願うのであれば
「悪者探し」をやめて

どの立場の人も足並みをそろえ
子どもの成長のために行動する事が
大切だと思います。


そしてわたし達は
「不登校の親」としての自分を
責め続けるのはやめて

この経験が
子どもの心の変化や成長

そして自分自身の生き方を
見つめ直す
重要な時間を与えてくれた

と前向きにとらえて
心の重荷を下ろしたいです。


不登校が親のせいではない理由
1つ目は

「昔はなかったSNSのストレス」


ある時娘が
「不登校は学校を休めてズルイ」
という書き込みを見て
ショックを受けていました。

「行きたくても行けない」
状態なのは残念ながら
当事者にしかわかりません。

悪気もなく
人を傷つけて
自分を正当化しようとする
書き込みはあふれています。

だからと言って
スマホを取り上げて
情報をストップさせることは
できません。

子ども世代はこうして
わたし達親世代よりも
昔なら受けずに済んだ
多くのストレスを受けています。

簡単に情報が手に入るのは
とても便利ですが

一方で
間違っていたり
イヤな思いをしてしまうような情報に
振り回されることもあります。

これら情報の質や量も
子どもを息苦しくさせている
一因だと思います。

学校での実生活では
競争させられ
結果が求められ

いつも何かに
追われる生活を送っています。

その上に
SNSというもう一つの世界が
良くも悪くも
影響を与えていることは
間違いありません。

そしてこれは
親の力だけでは
どうにもできない問題です。


不登校が親のせいではない理由
2つ目は

「成長期の心と体の変化」


不登校は
怠けや甘えだと言われますが
それ程単純なことではありません。

成長期の子どもは特に
ストレスや不安が続くと
自律神経系のバランスが崩れ
体に影響を与えやすいそうです。

例えば
娘が最初に訴えたのは
腹痛でした。

給食を食べた後
整腸剤を飲まないと
授業中にトイレに行きたくなるから
と薬を持って登校していました。

学校に通っていた時も
学校に行かなくなってからも
整腸剤は欠かせませんでした。

次に起きたのは過呼吸です
急に不安になったり
周りの状況に耐えられなくなると

呼吸が乱れて
自分で止められないことが
何度かありました。

どれも
自分でコントロールできずに
体が勝手に反応してしまうのです

他にも
朝起きられない
夜眠れない
食欲がないなど

これらの体に出る症状は
長い間のストレスや不安など
心理的な要因が重なっています。

「親に責任はないのか?」


わたしは
親に全く責任がないと
言いたいわけではありません。

自分の子育てを思い出しても
やればよかったこと
やらなければよかったこと
がたくさんあります。

親が子どもに与える影響が
大きいこともわかります。

でも
「不登校は親のせいだ」と
決めつけてしまうと

すべてを家庭で抱え込まなければ
ならなくなります。

わたしは親が変化することも
必要だと考えています。

子どもの本当の幸せのために
親と子が向き合って
悩むことも大事です。

そして同じように
学校や社会が向き合うべき
課題もあります。

わたしは学校のシステムが
現状に合っていないのが

不登校が増え続けている
要因ではないかと考えています。

対処療法的な施策だけでは
これからも
不登校の子どもは増え続け

個人でフリースクールを
続けている人や
子どものための居場所を
提供している人たちに

頼るしかないような
行き場のない親子が
増えていきます。

子どもの明るい未来を願うなら
「悪者探し」はもうやめて

自治体も教育委員会も
学校も家庭も
子どものために行動しなければ
いけないと思います。

不登校は
親のせいだけではないからです。

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