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【図解】妻がホームオフィスしたら、夫のネットがつながらない事件

タイトルのとおり、私のPCの有線LANがインターネットにつながらなくなってしまった。

ネットワークエンジニアとしては見過ごせない事象なので、原因と対策を図で解説する。

原因:使用可能なグローバルIPアドレスが足りなくなったため

契約時の書面から、2つのグローバルIPアドレスが払い出されていることが確認できた。今回の事象の原因は、私のPCが3つ目のグローバルIPアドレスを必要とする状況になり、グローバルIPアドレスが足りなくなったためと考えられる。

グローバルIPアドレス:ここでは、インターネットに接続するときに必要なIPアドレス、といった意味。対義語として、インターネットに直接接続できないプライベートIPアドレスがあり、こちらはたくさん使える。

図1:夫のみホームオフィス(有線LAN接続)している状態

スライド1

まず、妻がホームオフィスを始める前、私のPCが正常に有線LAN接続できていたときの構成が図1だ。品質の高い有線LANで通信し、無線LANはオフにしていた。

図2:妻は有線LAN接続。夫は有線LAN接続不可のため無線LAN接続している状態

スライド2

今回の事象が発生した状態。妻がホームオフィスを開始することになり、リビングの壁面LANジャックで有線LAN接続した。リビングにはもうひとつ壁面LANジャックがあり、無線LANルータと接続している。
つまり、妻のPCと無線LANルータでそれぞれグローバルIPアドレスを持つことになる。契約で払い出されているグローバルIPアドレスは2つなので、私のPCに払い出されるはずのグローバルIPアドレスが不足し、有線LANでのインターネット接続ができない状態になった。

暫定対策として、有線LAN接続をやめて、無線LAN接続に切り替えた。無線LANで接続すれば、問題なくインターネットに接続できた。

なお、無線LAN接続したPCに払い出されるのはプライベートIPアドレスで、無線LANルータのグローバルIPアドレスを使ってインターネット接続を行う形になる(NAPT変換)。

図3:夫妻ともに有線LAN接続している状態

スライド3

図3の構成が恒久対策である。妻のPCを、無線LANルータのLANポートと接続することで、有線LAN接続でありながらプライベートIPアドレスを使う状態にする。一方、洋室の私のPCは今までどおり壁面LANジャックで有線LAN接続し、グローバルIPアドレスを使う。
この構成によって、私と妻の両方が有線LAN接続をしながら、グローバルIPアドレスの使用数を2つに留めることができる。

まとめ

・契約内容をしっかり把握しておくことが大切。いわば仕様書。
・頭の中だけで考えず、図に落とし込んで構造化・視える化するとわかりやすい。

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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。