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鏡の中の世界では逆さまの事が起こっている

1st album「Poppy insanity」の全曲紹介は思ったより大変で、まあでものんびりやろうくらいの気持ちでいたら、あっという間に新年を迎え、そろそろ次回作を考えたくなって来た二人は、過去の記憶と向き合いつつ、気持ちを新たにするのでした。

南:はい!今回は「霧の鏡」でございます。




佐々木:はい、どんどん行きましょう!
この曲は結構初期に作ったんですよね

南:そうですね〜この曲はあれだ、佐々木さんにこういう曲を作ってみたら?と言われて作った曲でした。

佐々木:はいはい、分かりやすい展開のない曲、一つの大きな塊の様な曲、みたいな事言ったんだっけね。

南:そうですそうです、なんか言っている事が分からないなりに作ってみました。

佐々木:僕的にはこの曲が来た時はかなり画期的!って思ってまして、
今までも個人的にアンビエントミュージックの様なものを作って来たけど、やはり歌物となるとアンビエントという形は難しいなと。
歌詞がある以上、何かしら発展して行かなければいけない、とか制約が出て来てしまう様な気がしてまって難しいなぁと。
けどこの曲はその辺をうまくクリアしている。

南:そういう意味だったんですね〜やっぱりよくわかっていない私w

佐々木:考えないって大事ですねw

南:いや!考えてはいるんですよ!ただ考えがうまくまとまってないだけでw

佐々木:でもこの曲が来た事でANMYの自由度がさらに広がったと思います。
JポップのABサビの様な構成から脱してもちゃんと成立できると。そういう意味でこの曲はエレクトロニカ的な要素がかなり大きくなった。

南:私も最初の頃は作曲ってABサビの構成にしなくちゃいけないと思っていました。
けど好きな音楽が意外とそういう構成の音楽じゃなかったりして、あーなるほど、、と。

佐々木:JポップとABサビは相性がいいんでしょうね〜でも意外と世界ではこの構成って少ないわけで逆に言えば日本独特とも言えるかもしれない。

南:構成について考えて曲を作るっていう方法もあるんだなぁと思いました。

佐々木:そうなんですよね、クラシックの世界でも構成という考えはかなり重要な問題で時代ごとにどんどん進化してきました。ラベルのボレロを始めて聴いた聴衆はミニマルにずっと繰り返して進行する構成を聴いて、気が狂いそうになったそうです。
音楽は展開していくもの、と思い込んでいた西洋人にはものすごい衝撃だったんでしょうね。

南:なーるほどぉ〜!

佐々木:ちなみこの曲の歌詞は、どういう事ですか?

南:急にどう言うことって言われても、そのままです笑

佐々木:いや、うん、そうなんだけどw
聴き直してたら急に勝手に深読みし始めてしまいまして、、、

南:ほうほう。

佐々木:この鏡の中の人って、まぁ普通に考えたら「鏡を見てる人」なわけじゃないですか。こっちが実体で鏡の中が虚像。

南:まぁそうですね。

佐々木:でもよく考えたら、「鏡の中の自分」が「鏡を見ている自分」を見ている、、って方がしっくりくるなと。

南:おぉ深読み始めましたねぇ〜ニヤニヤ。

佐々木:はいw
最初は霧の中に見え難い鏡があって、それをのぞいている自分、、、て言う気持ちで捉えていたんですけど、

よく考えたら現実の方が霧の中で、鏡の奥は晴れていてスッキリ見渡せている。

霧の中の鏡の見えにくい私を見ている話というより、実は現実の私が霧の中なのか、、、と。

南:なるほどね〜まぁ私は深くは考えていないので、何も論理的な意味みたなものはなくて、はっきりは言えませんが、霧の中の鏡、鏡の中の霧、現実と虚像についてはっきりと区別はしていないかもしれないです。

佐々木:あーそうか、なるほど。。。

最近気付いたんですけど、、、うちの猫の柄って左右対称じゃなくて、この前鏡越しにその子を見たら、柄が左右反転してて、「誰!?」って気持ちになったんですよね。なんかすごい衝撃的でw

南:ウケる、、、!

佐々木:人間ってまぁだいたい左右対象にできてるから、
日常的に見てる鏡ごしの自分を見ても、まぁ割と自分って認識しているかもしれないけど、実は現実とはかなりの違いがあって。
もし自分が全然左右対称じゃなかったらどうなるのかな?と。
自分の姿を鏡ごしにしか見れないのだったら、むしろ鏡の中の左右反転した自分を自分と捉える事になるのか。。。

南:なるほど、そうですよね。今は写真があるから左右反転を戻した形で認識出来ているかもしれないけど、それまでの時代は鏡に写っている私が、私のイメージする私の形なのであって、それは現実とは反転してしまっている事になりますね。

佐々木:そうそう!

要するに「私が知っている私(のイメージ)」と言うのは虚像で、現実とは反転していると言う事になる、、と。
そうすると現実の私は「鏡の中から見ている私」の方にあるわけで、私自身は実は鏡の中にいるとも言えると。

南:はい〜佐々木さんの大好きな哲学の時間ですねw

佐々木:うーん、考えれば考えるほどこの歌詞は良く出来ている。。。

南:私自身はそんなに深く考えていないのですが笑
ただ自分ってどこにあるのかって言う事はどうしても歌詞を書くときに考えてしまいますよね。歌詞を書く時っていうのは、自分であって自分じゃない様な、自分を書いているんだけど、他人について書いている様な。
結局線引きできる様なことではなくて、どっちにしろ私に落ち着くんですけども。

佐々木:直感的にそう言う事にに気づいてしまっている、と言うことなんでしょうねぇ〜

南:何にも説明はできないんですけどね、なんかボワんとそう言う「何か」について書いているのかもしれないです。
いや、もはや憑依芸ですけどね。

佐々木:何かが憑依しているw

南:なもんでもうこの曲の歌詞は誰が書いたんだ?って言う気持ちによくなりますw

佐々木:本当はどなたが書いているんですか?笑

南:きっと大昔死んだ誰かだと思います。

佐々木:すげぇ!!それで本出したらいい!

南:あの、、、の科学の人みたいに。

佐々木:おっと、それ以上は言ってはいけない。

南:危ねぇ、、、、

佐々木:それとこの曲から急に南さんは僕の仕事を奪い始めましたよね。

南:え、なんの事ですか。

佐々木:しらばっくれてる。

南:え、いやいや、、、

佐々木:この曲が来た時は既に、結構アレンジは出来上がっていたから、やる事ねぇな、、と。僕がやったことなんて大したことじゃなく、、、

南:いや〜そんな事ないですよ!!!!
すごいアレンジで良くなったと思いますよ!
それにもう私はたまごっち化してますから、佐々木さんに色々教えてもらってすくすく育っています。

佐々木:いやもう、育ちすぎて猛獣と化していますよね。もっと餌をよこせ!と。

南:いやいや、まだひよこです!

佐々木:そして、今だにこの曲が何拍子なのかわかっていない。

南:あ、それは私もそうですね。レコーディングの時になってやっと考えたw

佐々木:よくそれで作れるよねぇw

南:なんかもう直感なんで。。

佐々木:直感すげぇ。。。
と言う事で、まぁいつか僕は用済みになるかもしれないと言うことを危惧しておかないといけないなぁ、、、と思った曲でした。

南:いやいやいや!そんなことないですよ、佐々木さん!元気出してください。

佐々木:、、、きっとそろそろ捨てられるんだ。。

南:もう!そんな事はないですってば!!!そんな事言うなら捨てますよ!

佐々木:ヒィぃぃ!


と言うことで、急に発覚したメンバーの不和。
このANMY解散の危機を二人はどう乗り越えるのか!?
果たしてこの楽曲紹介は最後までたどり着けるのか!?



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