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神戸は今、どんな物語とともにあるのか

いま沿線で見られる風景、そこではどんな物語が続いてきているのか。

さまざまな阪急沿線を撮るという活動をしている石橋実乃生としても、
1月17日、すなわち阪神淡路大震災の日に何があったのか、そしてそこからどんな物語があったのかを知るべきであろう。
当たり前のように見てきた風景がある瞬間に一変する、ヒトもモノもいつまでも同じではない。抗いようのない変化、それは時に激甚で拠るべきものすべてを奪い去っていく。もはやエフェメラルなどという詩情で語ることのできる次元ではない。

しかしそれは物語を続ける力を奪うものではない、たとえ少しずつでも新しい物語を、祈りのように、あるいは暗示のように。
神戸は、あるいは阪急沿線は多くのものを失ったかもしれない。しかし何もかも失ったわけではない。神戸は何度でも新しい物語とともにある。

街がある、人がいる、そこにはいつも物語がある。その物語を縦糸と横糸のように路線が結んでいる。そこを行き来する中で何を見るのか、そしてどう物語に関わっていくのか。

私は阪急のある神戸の風景が好きだ。

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