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やっぱり書店が好きだと思うとき

三連休、サービス行のため普段は仕事の週末に、
今日は午後お休みを取って、街へ。

車で1時間ほど、新幹線もとまり駅ビル、デパート、路面店。

たった1時間で、人はもちろん景色は変わる。
週末だけあって、駐車場への入り口は色とりどりの列をなしていた。

大きなワゴン車が眠たそうに、ブレーキランプを充血させ、マフラーからは大きなため息を吐いている。ウロウロを探したところで変わらないだろうと、私もそこへ続く。

駐車場の満車を知らせるランプが、空と満を行ったりしている。

ようやく、順番。

駐車を済ませ、大きく身体を伸ばして街へ。

いざ、目的もなく来てみると、何をしていいのかわからない。
ここまで来て、欲しいものを特段あるわけでもなかった。
仕方なく一番近くのデパートへ入り上から下へ、地下の食品コーナーを一周して外へ出る。

スタバ、タリーズ、サブウェイ、サンマルクカフェ、

早速、休憩してしまおうか。

こんな時に限って、本を持っていない。
やってしまった。

いや、むしろ1時間もかけて駐車料金までかけて、本を読みに来たのか?とツッコミそうになりながら、

一直線に続く駅前通りを歩き、商店街のその先にTSUTAYAを発見した。カフェも併設されている。

早足にTSUTAYAへなだれ込んだ。

思ってた以上に広い店内に浮き足立つ。

小説、ビジネス、雑誌、コーナーそれぞれを堪能し、携帯の中にいつも持ち歩く読みたい本リストを開き、検索をかけた。

古い本だった事もあり全滅ではあったのだけれど、せっかく来た初めての書店。
ここは直感で、一冊選ぶことにした。

何度かInstagramで見かけた新書を発見し、レジで会計を済ませカフェへ。

満席に近い状態で賑わってはいたものの、窓側のソファー席がぽっかりと空席になっていたのを発見し、オーダーした飲み物を受け取り着席。

少し本でも読んでいこうと思いながら、コーヒーを一口。
歩きつかれと書店の暖房で冷たい飲み物を頼んでしまったことを一瞬で後悔した。

う、冷える。

これは外へ出たら震えあがってしまうのではと思うほど、体の内側が冷たくなっていくのがわかった。

ここは少の休憩にとどめ、また歩き出そうと決めた。

それでも、久しぶりに”誰か”に入れてもらったコーヒーはそれはそれはおいしくて、ようやく休みを実感した。

飲み干したカップを返却し、少し休まった身体に「外は寒いぞ」と言い聞かせ、店を出る。

寒さの覚悟が少し背中を押し、これならいけると駐車場まで歩く。

途中のラーメン屋さんに何度も誘惑されながら、足早に。

大きな交差点にいた地域のゆるキャラを横目に来た道を戻ると、目の前に駅ビルが見えた。

小学生の頃、友人と電車に乗って来た駅ビルだ。親の目から少し離れ、同級生、お出かけ。とんでもなく大人になれた気がして、言いようのないワクワク感を少し思い出した。

駐車場には遠回りになるが行ってみることにした。

入り口はあまり変わりなく、久しぶりと迎え入れてくれるようだった。
エスカレーターで上までのぼり、フロアーを一周づつして降る。

記憶に残る少しガヤガヤとしたイメージは、すっかりと形を変えシンプルイズベストを全面に出したような内装になっていた。
わりと好きだったワンコインで食べられる小さな喫茶店も無くなっていて、
お気に入りだったハンバーグプレートを思い出しながら、

ふと、さっきのTSUTAYAの場所は以前なんだっただろうかと、、

鮮明に残る喫茶店と全く思い出せない景色を頭の中でウロウロしながら、駐車場まで戻り、予定通り夕方の大渋滞に揺られ帰宅。

わざわざいかなくてもと疎遠になっていた街は、今と未来と、過去をタイムスリップしたような時間になった。

結局、書店へいくいつもの日常を過ごしたのだけど。

やっぱり書店が好きなんだなぁ。



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