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家族が家族になるとき。

この度、だいすきなパートナーと結婚しました。

実は結婚を決めたのは一年前の夏。とはいえ籍をいれていなかったり、彼は私が暮らしてる拡張家族のひとりで、"すでに家族になっている" 関係だったりして、なんだか報告のタイミングを逃し続けていました。汗   

結婚も家族もひとつにして同じかたちはないし、誰の参考になるわけでもないかもしれないけどせっかくなのでちょっぴり語らせてください。


すでに家族なのになぜ結婚?

以前から私はすでに家族という生活が結婚よりも前に?日常にあった。拡張家族の中でみんなでご飯を食べて、日常に子どもたちがいて、辛いときは一緒に泣いてくれる人がいて、いつも誰かと暮らしている生活。 "血縁ではなく愛情でつながる家族の形がある" と思えたし、もしこの先、結婚をしなかったとしても自分なりのつながりの中で生きていくことができたら、それでも幸せだと思った。

拡張家族についてはこちら

そんな風に思っていたけど、彼と出会ってそれが変わった。

彼も家族のひとりだったけど、私はひとりの女性として特別な感情を抱くようになった。

ちなみに彼は私より何倍もシェアな人(笑)。仕事よりも子ども相手やおばあの草刈りを手伝う方が最優先で、もってるモノはすぐあげちゃうし、毎晩誰かの人生話に付き合ってお酒を飲んでいる。24時間まわりに自分を捧げてるような人なのだけど、彼の隣にいるといつも沢山の人に囲まれて慕われていじられて愛されてるそんな風景を見る度に私は幸せになって。

本の原稿が書けなくて本当にしんどかった時「辛かったね、今日は夜中何時までやる?一緒に起きてるね。」といつも寄り添ってくれて。過去付き合ってきた男性には「仕事が大好きなアンジュなら一人でできる、頑張って!」と言われ続けてきた人生だったけど? 彼は絶対に他人ごとにせず自分ごととしてチームでいてくれた。

そんな惚気エピソードは数多にあるのだけど、彼と結婚したいと思ったのは、彼といる自分が一番好きだと思ったからさらけ出せる自分、知らなかった自分が彼といると出てくる。そんなこれまでの人生であまり抱いたことのないような特別な感覚にさせてくれる人と出会えたこと(しかも両思い)を祝福したいと思った。

彼も私を運命的にそういう存在だと想ってくれていて一年前の夏、お互いが人生において特別なパートナーだと誓い合った。誓い合っただけといえば誓い合っただけなのだけど、お互いがそう自覚し覚悟することで、次第に2人は夫婦になっていった気がする。

意識で人は家族になれる

結婚や家族というものが、従来言われてきた「父と母が婚姻関係を結び、その間に子供がいる」という形態をい言うならば、私の育ってきた環境も、今生きている環境もそうではない。

拡張家族の中には、ゲイの子もいれば、ポリアモリーもいるし、結婚制度を選ばなくても、一緒にご飯を食べ、子どもを育て、人生の長い時間軸を共有する。そんなことが自然に日常にある中で、制度だけが結婚や家族と認められるものだとは思えなかった。

私の両親は12歳の時に離婚をしている。そして離婚時からお互いにパートナーがいた。先日彼の家族と顔合わせをした際には両親とそのパートナー8人で中華街の円卓を囲んだ。とても笑いの絶えない幸せな時間だった。そこに制度的な家族のつながりがなくとも、自分たちの生い立ちを懐かしみ、結婚を自分ごとに喜んでくれる人の人数が一般的な家庭よりも多いなんてラッキーなのかもしれない。

そんな世界線で生きる私にとって、社会的な枠組みで自分たちの関係を決めるよりも、自分がその人とどうありたいかに向き合い意思を持つことの方がよほど重要だと思う。それに名前がついていなくたっていい。

正解は存在しない。だからこそ問いを分かち合う。対話をしながら暫定的な解を持って毎日を更新していく。その積み重ねが誰かと生きていくということなのだと思う。

2人の生活はこの先も変わらず渋谷と大分を行き来しながら(一年半前から二拠点生活!)今と変わらずシェアライフで、みんなで暮らし、子どもを育て、たくさんのひとと大きな笑い声と美味しいご飯がある日常の瞬間を繰り返していくんだろうなあと思うし、そう思える未来を今この腕に抱きしめていることに感謝したい。実はそれは自分が育ってきた環境ととても似ている。変わった環境で育ったと思ってたけど、それを同じ目線で心底幸せだと思っているパートナーと出会えて幸せだ。

多様な価値観が認められ守られる社会に

幸せはつながりからしか生まれない。心で感じる感動、愛、そのほとんどは人とのつながりからもたらされるもの。100人いれば100通りの愛や家族の形がある。多様なつながりを決めつけることなくフラットに認め合い、その選択をささえられる社会にどんどんアップデートしていきたい。自分が代表をつとめているPublicMeetsInnovationではもうすぐそんな家族をアップデートする提言を公開予定です。(ちなみに私は別々の性を名乗る夫婦別姓も、どちらかの苗字になるのも違和感があって家族になりたい人たちと「新しい苗字」をつくれる制度をつくりたい。)

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さいごに

ここまで読んでくださってありがとうございました。

もうすぐ大分の家で大切な人たちと手づくりホームウェディング。私にとって結婚式とは「大切な人と人生を祝福する場」。集落のおばあたちが「昔は家で結婚式をしたのよ。」と懐かしみながら語ってくれた。この地域の文化を受け継いでいるようでなんだか嬉しい。

▼(追記)無事、ホームウェディングができました。


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