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140字小説「光る目玉」

窓辺に微睡まどろむ古い機械人形が一体。
人間さながらの仕草で多くの人を驚かせたのは遠い昔のこと。
今や手足はすっかり錆びつき、辛うじて動くのは硝子がらすの目玉だけ。
その目玉を狙う烏のほか人形のことを知る者はいない。
華やかな過去を夢に見ながら朽ちる人形。
烏が光る目玉を手に入れるのはもう間もなくだ。


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