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140字小説「月に手紙」

或る晩、お月様に手紙を書いたんだ。でも届け方が分からなくて、空に向かって読み上げてみたのさ。するとお月様がにっこり笑って、ふるりと体を震わせた。窓辺にころりと落ちてきたのは、甘い香りがするレモン色のドロップ。口に放り込んで空を見上げたら、まんまるだったお月様が三日月になっていた。

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