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感じることのすべて

感じるということは恣意的で
私のことだけれど
私の思い通りにはいかない
それはあまりにも素直だから
時としてあまりにも残酷で
私の心臓にも突き立てる

どうしても遠ざけたいことがあり
どうしても離れられないものがある

感じるということの恣意的さゆえに
私のことだけれど
私は全部を受け入れることができない
それはあまりにも素直だから
時としてあまりにも残酷で
私の喉元を灼きつける

感じるままにいれば社会的存在では
いられなくなることもある
感じるままにいれば誰かを
傷つけることもある

感じるままではいられないが
考えるばかりでもいられない
ひらいてばかりではいられない
とじるばかりでもいられない

見える線は必要だけれど
見えない線も必要
線などなければと思うこともあるけれど
私には線が必要

感じるままにあれたら解放される
考えるからだは窮屈だけれど
感じるままが私らしいのかはわからない

わからないよ
だってそれをしたことがないのだから

私らしくあることで何かを傷つけて
そのことを感じたときに
私は感じなくて良いことを感じることになる

考えるからだはそれを防いでくれている
窮屈さは私と何かの両方を守るためにある
それはわかるから

きっと私は臆病なんだ
人のなかにいることについても
感じるままにいることについても

複雑なことよりも単純なことの方が
大きなうねりとなる

わからないよ
感じるままに感じすぎたときに
果たして耐えられるかどうか

ひらいてばかりではいられない
とじるばかりでもいられない
感じることについては
考えるからだで守るしかない

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