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元サッカー部員のS&Cコーチがサッカー現場のトレーニング事情を見て思うこと

こんにちは!

関東を中心にS&Cコーチ兼パーソナルトレーナーとして活動する姉﨑 伸と申します。

ぼくは小学校1,2年生のころから、高校3年生までサッカーをしていました。
もうサッカーしかしていなかったと言ってもいいくらい、真剣にスポーツに打ち込んだのはサッカーくらいです。

引退してトレーナーになりたいと思い、大学時代にS&Cコーチになるための勉強をして、ご縁があり今大学サッカー部のトレーニングもサポートさせていただいています。

さまざまなカテゴリーのサッカーに、選手とトレーニング指導者という立場で関わったゆえに見えてきたトレーニング事情の問題点があります。


1.なんのためのトレーニングなのか理解していない

大学スポーツに関わって本当の意味で目の当たりにしたのが、意味のあるトレーニングをしないという現実です。
大学のトレーニングルームにいると自主トレを始める選手たちが来るのですが(この選手たちにぼくは指導していません)、決まって最初にやるトレーニングは上半身の筋トレです。

・ダンベルを持って鏡の前でアームカール

・とりあえずベンチプレス

など、ひたすら上半身の筋トレばかりです。
バーベルを担いでスクワットをするとか、デッドリフトをしているとか見たことがありません。

聞けば
・足が太くなるのが嫌だ

・見せ筋でいいので上半身だけ筋肉をつけたい

と言います。

なんのためにわざわざ大学の体育会サッカー部に入ってまでサッカーをやっているのか?と思います。

趣味で楽しくやりたいならサークルでいいじゃん…と言うのが本音です。


競技スポーツの大きな目的は勝つことです。
勝つためにさまざまな取り組みを行ないます。
練習、トレーニング、食事管理、ケア、などなど…

我々トレーニング指導者がアスリートに提供するトレーニングは「勝つためのトレーニング」です。

練習だけやって試合に勝てて、ケガも全くしないならいいですが、そんな人は存在しません。
だから練習以外の時間を使って、練習では鍛えられない筋力・パワー・柔軟性を高めるトレーニングをするんです。

という話をしても聞く耳を持たないアスリートも多くいます。

一度トレーニングをして何かが変わったという成功体験があれば、重要性に気づいて勝手にやるのでしょうが、そもそも成功体験がなければやろうとも思いません。

でも何かあってから重要性に気づくのでは遅いんです…


2.ジュニアユース・ユース世代でのトレーニング環境が整っていない

1.の最後からつながるんですが、その成功体験をジュニアユースやユース世代で経験していないというのが大きな問題だと思います。

大学やさらにその上のカテゴリーでトレーニングにもしっかり取り組んでいるアスリートに聞くと、高校やユースの時にトレーナーが教えてくれたなごりで続けていたり、当時やって効果を感じたから続けているという選手がほとんどです。

ただ、高校・ユース世代でトレーニングを経験できる環境というのはかなりまれです。

・そもそもトレーニングできる環境がない

・競技のコーチが重要性を感じていない

・教えてくれる人材がいない

・指導者を雇うお金がない

これらの理由がサッカーにトレーニングが導入されにくい理由だと思います。



まとめ

2.であげたサッカーの現場にトレーニングが導入されない理由ですが、全てを解決することは不可能です。

1番効果的なのは、今サッカーの現場にたずさわっているトレーニング指導者たちが、今関わっている選手・チームにトレーニングによってポジティブな効果を与えることで、少しずつその輪が広がっていくのではないかと思います。

適切なトレーニングがスポーツに与える影響は大きなものです。

お困りのサッカー関係者の方、良い仕事しますのでぜひご相談ください。

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