見出し画像

音大あるある:「楽器ごとの性格」

私は中学から音楽科に在籍したため、沢山のチョット変わったクラスメイト、スクールメイト、先生方たちに囲まれて育った。
この音楽の世界には精通しているつもりだ。

あるある① 圧倒的なB型率
血液型と性格って関係ないと言われているけれど、音高時代の私のクラス、
19人中 A型-1人、O型-3人、AB型-3人、そしてB型-12人の(傍から見たら)とても珍しい比率だった。
ただ音楽の世界では普通である。
因みに私はAB型です。


あるある② ピアノ科の第一子率


あるある③ 楽器と奏者の性格
何の楽器を専攻しているかを聞けば、何となくその人がどんな性格なのか想像がつく。そのくらい楽器によって特色が違う。または、もう外見から楽器を想像することもできる。

ということで、専攻ごとの性格に関する私の偏見を綴ろうと思います。
(経験と独断に基づく)
(交友関係が狭かったので実際にかかわったことのある専攻だけです)


・ピアノ科
カテゴリーで分けられないほど色々な性格を持つ子がいる。
ギャルっぽい子もいれば、アニメ、アイドルオタクの子、そして一般に思い描かれるような読書好き、清楚で静かな子もいる。
ただ、みな真面目である程度孤独に耐えられる人の集団である。
そして全員、一見良家のお嬢様に見える子も含め、とても変人である。
猫をかぶっている子たちが大半で、表上は普通の子、なんだけど一度垣根を越えれば想像も出来ない独特さに出くわす。
地頭がいい子が多い。探求心にあふれている子も多い。
授業中は基本静か。(寝ている)

・ヴァイオリン科
なんか怖い。
気が強くてスラっとした美男、美女が多いイメージで、同じ科の中でもピリピリした空気があるように思う。
コンマス、コンミス争いは熾烈である。
余談だけどヴァイオリン含め弦は演奏するのが本当に難しい。ちょっと指の角度が違うだけで音程が変わってしまうからだ。
弓の動きともう一方の手で音程を創り出す動きと、彼らは超人に見える。
以前友達と、「あれは人間がやるような動作ではない」と話したことがある。

・チェロ科
のんびりしている人が多いイメージ。
喋り方もおっとりしている。が、見かけによらず自分の楽器に絶対的な自信を持っており、プライドもまぁまぁ高い。
チェロ科同士の仲はとてもよく、お互いを認め合っているイメージ。

・声楽
話し声からとても良い声。頭の上から常に声が出ている。科内のフレンドシップはとても良い(見かけ上)。
美女が多い。そして華やかな服装を纏っているからだろうか、みなオーラがある。「声楽科です」と言われなくても分かる。
そして常になにか喋っている。思ったこと全部声に出てますよ、っていう人が多い。授業中もかなり賑やか。ただ、先生から当てられた時に、合ってる合っていないに関わらずハッキリ自分の意見を言うことが出来る人たち。そういうとこ、しっかりしてるなと思う。
静かめなピアノ科との相性抜群。
学食やロビーは大体声楽科か、管楽器が占領している。

・トランペット
ナルシスとが多い印象(ごめんなさい)。
吹奏楽の花形。みな自信に満ちているように見える。
トランペットに限らず管楽器全体に共通しているのだけれど、
音大にいる大半の管楽器の人たちは吹奏楽が強い高校から才能を見出され来た子なので、吹奏楽上がりの”吹奏楽部”のノリが強い。先輩、後輩、そして集団行動が多い。
管楽器の団体が前から歩いてくると、単独行動をしているピアノ科は100%怯える。
管楽器の人たちと一緒に授業を受けると、彼らの「仲間意識」に驚かされる。ただ、この管楽器の人たちも声楽科同様、授業中に当てられたらしっかり自分の意見を言える人たちである。

・クラリネット
暖かいお人柄が多い。
派手な人はいない。みんな真面目で、楽器を愛していて、大切に大切に扱っている。
"目立ちたい"というよりは、自分の吹くパートで音楽に彩を与えたいと思うような子ばかり。つまり縁の下の力持ち。縁の下、って程目立たない訳ではないけれど。
なんか1人で吹いている時よりもみんなで吹いている時の方が楽しそう。活き活きしてる。

・フルート科
可愛らしくて目鼻立ちが整った子が多い。
殆どが女の子(男の子は珍しい気がする)。小柄な子も多いし、スタイル抜群美女も多い。
同じ練習室に入って一緒に練習しちゃうくらいには(どうやって音を聞き分けているのか分からないけれど)仲良し。
伴奏者探しも、みんなで必死になってする。この仲の良さがちょっと羨ましい。

・打楽器科
音大生の中でも一際ユニークな学科。というのも、この科はクラシック音楽というより現代音楽だったり、人によってはドラムをやっていたりと、ちょっと私たち(ピアノ科など)とは離れた位置にいる。
打楽器は先輩後輩仲が良く、いつも固まっている。それもそのはず、打楽器だけ練習室が他と違ったため、まぁそうならざる負えないというね。
一見近付きがたい人達に見えて実は、話しやすい人が揃っていた。

・指揮科
天才。
オーケストラの譜面を人目見ただけでピアノに換算して弾けちゃうし、オーケストラの曲を聴いて楽譜作っちゃうし、なんかもう、凄まじい努力の天才だし、音楽的センスもいいし、生まれつき能力違うのかなって思っちゃう(こんなこと言うと、彼らだって一生懸命やってこの能力を手に入れたんだと苦情が来そう)。でも本当に、凡人が頑張っても届かない位置にいる。

作曲科
頭良すぎて逆に何言っているか分からない。ほんと。丁寧に説明してくれても分からない。頭いい人たちによる神々の遊びが作曲って感じ。ほんと。

…なんだか懐かしいなあ。

ピアノ科の私
単独行動が好きなので結構居心地よかった。
自分の時間を大切にしたいというような子と仲良かった。
夏休み、毎日学校に行って友達と励ましあいながら練習したのは良い思い出。
高3になって、あるピアノ科の変わった先生から
「あなたってクラスの中では一番まともそうに見えるけど、実は一番変ね」
と言われた。案外嬉しかった。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?