何色にでも見える。 【ブルーピリオド 第1巻】
ブルーピリオドという漫画を読んだ。
その感想をここに起こそうと思う。
昔から絵を書くのは好きだった。
とくに小学校の図工や中学校の美術は好きだった。
そう、何かを作るという行為が好きだった。
でも計画的に何かを進めることは苦手だし、行き当たりばったりで失敗することのほうが多かった。
幼い頃からそんな性格だったが、作ることに夢中になっている時間は、心が踊っていたのは今でも覚えている。
主人公が美術に目覚めて、夢中になり始めたとき、この感覚を思い出した。
なぜ、それが好きなのか?
残念ながら言語化できない感情で、むしろ言語化できないから尊いのかもしれない。
景色が「青く」見えること、何か新しいことに目覚めること、それらに理由なんて必要でしょうか。
そして、この漫画を羨望の眼差しで読んでいること。
昔から絵を描く、何かを作ることが好きだった私が辿れなかった道を、主人公 矢口八虎 が突き進んでいる姿に、嫉妬とは違う感情を抱いた。
八虎の目が真っ直ぐすぎて、直視できない瞬間さえある。
人生を振り返って、なにか決断したことがあっただろうか。
小学生から中学まで続けたサッカーを辞めたこと、高校でせっかく入った陸上部を3ヶ月でやめたこと。
驚くことに辞めた事しか思い出せなかった。
なにかに心躍った瞬間はあっただろうか。
そんな、人生を改めて見つめさせるような、真っ直ぐで熱いこの漫画が大好きだ。
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