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習い事は社会勉強

私の娘はアメリカで4大スポーツの一つ、アイスホッケーを始めました。彼女は10歳なので少し遅めなのですが、頑張れば間に合う!ということで頑張っています。
我が家のホッケー記はこちらのブログを是非ご覧ください。

本日は、アメリカで過ごす上での習い事への向き合い方についてです。

習い事には親の体力が必要

勉強以外の要素は進学に非常に重要

習い事には学習とスポーツとありますが、みなさんは何かを学ばせていますか?ピアノとかバレエ、水泳など、日本でも習い事は充実していますし、学校から帰って何もすることがないのはかわいそうだしと、習い事をさせているご家庭は多いのではないでしょうか。

アメリカでも同様で、習い事は充実しています。価格帯も物価の違いから高めではありますが、家庭の負担という意味ではそこまで大差がないです。
でも、アメリカは超競争社会です。習い事程度だと大して学びがないと、突き詰めて学ばせるご家庭が多く、日本人のご家庭はゆるいですねという視線を向けられることが多々あります。
個人的にそう思われてもあまり気にはしていないものの、何が違うんだろうな…と疑問はあったのですが、その理由がわかりました。

アメリカでの進学の際には、何に打ち込んできた経験がなければいけない。日本のように部活は一応ありますが、奨学金を狙ったり、一流大学に進学するには、それではダメなのだそうです。
なるほど。日本は、入学試験のスコアがほぼすべてですので、続けなければお金の無駄になるのに、そこまで頑張って習い事をさせる必要性を感じないですよね。
でも、アメリカではとんでもなく勉強ができる場合を除き、何か別のアピールが必要となるというのが、習い事を超えて本格的に学ばせる理由の一つになります。逆に言うと、みんなそんな感じですので、そこまでやって、やっと真ん中の人材になることができるという考え方ですね。
上を目指して現状維持ができると説明するとピンときますでしょうか。

選択と集中が必要

アメリカでの習い事はとにかくお金がかかります。先述したような週1回やそこら習わせるだけなら大したことないですが、スポーツで大会に出る、音楽のコンクールに出る、などイベントを目指すだけで数千ドル一気に飛んでいくなんてざらにあります。しかも週1回じゃ足りないので、学校もある中では時間もそんなにないですよね。
従いまして、「勉強以外何がしたいか」を子ども、あるいは親が決める必要があります。我が家の場合は、子どもが自分でホッケーやりたいと言い出しました。
週1回の習いごとは、その前段階の興味探しの意味合いが強いなと思います。別に我が家もホッケーでオリンピック行ってほしいなんてつゆほども思っていません。それでも週6~7日の練習が必要です。ホッケー自体難しい競技だったってのもあるのですが。

アメリカは情報戦

アメリカは日本のようにお膳立てしてくれません。お金払ってホッケーの弱点克服クリニックとか行ってところで、別に相手が小学生だったとしても手取り足取り教えてくれるわけではないため、プログラムは良いものですが、自分で考えて試行錯誤しなければうまくなることはありません。
でも、子どもにはそこまで考える力はまだないため、自分の子はここが苦手かなと思うと、それを克服するにはどんなメニューをこなすかを決めるのは親です。あるいはお金で解決!そういうことをしてくれる人にお金を払ってお願いします。だから、パーソナルコーチはアメリカでは取り合いです。皆さんお金ありますね。もちろん我が家は私がやります。何せタダなので。

いずれのパターンでも情報がないと何もできないんですよ。その情報をどう取るか、うちもですが皆さん本当に必死です。情報戦という言葉がぴったり当てはまります。
逆に言うと、自分と同じモチベーションを持っている家庭を探してグループに入ることになります。そのグループが持ってる情報を得るためです。
日本人には少し違和感ありますよね。でも、これがアメリカの現実です。逆に言うと、別にそこまで頑張りたくなければそういうグループに入ればいいだけなんですよね。

どこで競争をさせるのか

自己責任という言葉の意味

日本は習い事をそれなりにしかしなくても部活の制度が待ってますし、それ以外のことでもそれなりに底上げしてくれる社会です。その結果としては、みんな同じようなスキルセットの人が多いですが、社会が子どもの教育を担ってくれているんですよね。
誤解を恐れずに言えば、親の負担は軽いと思います。

でも、アメリカ社会は知らないよ。子育ては家庭のスタンスがあるから、関知しないというスタンスです。
これは、響きはいいのですが、ぼーっと過ごしていると、空っぽの親と子どもが出来上がってしまうということが往々にしてあります。
これがいわゆる格差社会です。皆さんお金を持っているかどうかだと思ってませんか?もちろん間違ってないと思いますが、私はその稼ぐことができるお金は結果でしかないと考えています。
親の知力やモチベーションがなく緩い情報しか得ていないという家庭が格差の底辺にいるということがあります。日本でも確かにありますよね。お金があればギャンブルしちゃうという方。あまり見たことはないですが。
それがもっと如実に見えるというのがアメリカだとお考え下さい。

競争社会を勝ち抜く

私は娘がホッケーをしたいと言い出してよかったと思うのは、4大スポーツの一つをほかの子より遅くから始めるということは、とてつもない努力と気力がいります。
頑張って練習すれば、それでいいわけではなく、できないことを盛大に馬鹿にされるという経験を積ませることになるので、本人がやりたいことでなければ心が持たなかっただろうなと思います。
私がこの習い事を本格的にやらせて良かったと思っている最も大きな要素はここです。

下の立場から、強いものを打ち負かすための努力をし続ける

正直今でもあの子は下手、という視線を絶賛もらっていますが、本人も私もまったく気にしていません。なぜならば、いや、来年は並ぶから。2年後はわからないよ。待っててね。と思っているからです。
アメリカに限らず、自分がよそ者としてやっていくためには、そのマインドセットがどうしても必要になります。これが競争社会です。
英語が話せればそれでOKなわけではないんですよね。だって英語が話せればOKならうちの子どもたちはバイリンガルだから問題ないって話になります。
でも、そんなわけないのは、皆さんもご理解いただけていると思います。

好きなことを探す方法

我が家のホッケーの事例は本人がやりたい!といったことが戦うモチベーションになっています。相手が強い、上手とか男女の違いとか、そんなのはどうでもいいと言えるのは、もともとの気の強さでしょうが、どの領域でそれが発揮されるか、を見極めてあげるのが重要かと思います。
うちにはもう2人子どもがいまして、3番目はまだ赤ちゃんなのでよくわかりませんが、真ん中は1年生だからある程度特性が出てきています。
真ん中にホッケーを真剣にやらせたら心が折れることはやる前からわかるほど運動ってタイプではないんですよね。
でも、だからと言ってどこでも戦えないかというと、彼はコンピュータが大好きなので、ゲームやVRとかに興味があると言ってきたことを考えると、そこでは大丈夫なのかなと思い、昨年のサマースクールはVR講習にジョインさせました。
そこは高学年のクラスだったのですが、そんなの関係ないよ、と言ったので、そこに入らせた結果、楽しく過ごしたようです。大切なのは、特性の見極めです。

参考にできそうなのは、こんな感じでしょうか。正直、方向性が間違ってえいなければ細かい区分けはそれほど大きく影響しないなと感じています。
例えばチェスをやるか将棋をやるかなんてのは細かすぎて、そんなに神経質にならなくてよいと考えています。

  • 運動系 OR 文化系

  • 運動なら、バレエやダンスなどの美しさを競うものがいいか、野球やサッカーなどのゲーム性に富んだものがよいのか

  • 文化系なら、ピアノやバイオリンなどの音楽か、チェス、将棋のような頭脳ゲーム、あとはコーディングやロボティクスなどのモノづくりか

ジャンル問わずメッセージは同じ

親としては、子どもが馬鹿にされたりしたらかわいそうですよね。その気持ちはものすごくわかります。でもそんなときには私は子どもにこう伝えています。

馬鹿にされたら、強くなれ。そしたら相手も認めざるを得なくなるから。

日本で生きていくための言葉ではありませんが、国際社会を見据えた子育てをしたい場合、こういうことになるかなと思います。
本日のタイトルは、習い事は社会勉強としましたが、アメリカは習い事で収まらないことが多く、そこから学んだこととして記事にしました。
日本の子どもたちも競争が必要な時代に差し掛かってきていますので、競争社会のアメリカの方針としてご紹介しました。少しでも参考になれば幸いです。


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