着物でつくる 子どものドレス
東京は下町、人形町。
ひと頃まで、地下鉄人形町駅を上がってすぐの水天宮通りに、曾祖母の営む呉服店「ゑびすや」がありました。
曾祖母から始まる着物との縁。また、着物を着る機会の多かった両親の両祖母も、着物をきれいに取っておいてくれていました。
両祖母からもらった、たくさんの着物。はさみを入れるのは忍びないような気がして、なかなか思いきれない着物も多いけれど、身近なものに作り変えて、この先も長く使わせていただくことにしています。
着物でつくる子どものドレス(2015年)
たくさんの着物の中に、紋付きの長着がありました。墨黒のような落ち着いた黒で、生地は正絹。小学校1年生だった娘のピアノの発表会に向けて、ワンピースのドレスにすることにしました。
小学生と言えば、まだまだ毎年のように背丈や体形が変わる時期。
せっかくいただいた正絹の生地だったので、とにかく長く着られる工夫を詰め込んだワンピースドレスになりました。
娘は小学校1年生から小学校4年生まで、毎年、ピアノの発表会やハロウィンの仮装で、このワンピースドレスを着てくれました。