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アウティングは命を奪う

どうもです!
元女子、今パパのこうがです。
早速、本題に入っていきます。

LGBTQ+に関連するワードで、アウティングという言葉を聞いたことはありますか?

もしかしたらあなたは、知らぬ間にアウティングの加害者になっているかもしれません。もしくは、被害を被ったことがあるかも。
そもそもアウティングとは何なのか、したらどうなるのか、について書いていきます。

(2279字の記事です。大体5-6分で読めます。)


カミングアウトとアウティング

 
アウティング=暴露』と言うと、わかりやすいかもしれません。
カミングアウトとアウティングが混ざってわかりづらい、と聞くことがあるので、実際に、僕を例に説明してみますね。

僕があなたに対して、『僕はLGBT当事者で、トランスジェンダーなんだ。』と言いました。これはカミングアウトです。

これをあなたが、僕の了承なく他の人に伝えることを、アウティングと言います。
つまり、LGBT当事者と知った人間が、本人の了承なく、その旨を第三者へ伝えることを、アウティングと言います。

冷静に考えるとわかりますが、勝手に言うなよ、ってことです。僕はあなたに話しただけなのでって。ちなみに、直接カミングアウトを受けずに、何かで知ったとしても、第三者に言うのはアウティングです。

あなたが知っている私の話を、本人のいないところで、第三者とそのことについて話すのは、正直気分が悪いと思います。LGBTQ+は慎重に扱わなきゃなぁ、と思ってる方がいたら、噂話はよくない、当たり前でしょ、とだけ言っておきたいです。

この当たり前の感覚が、時に失われる場面があったりします。
(これから先は、生死にまつわるセンシティブな内容です。ご注意ください。)

告白された

以下の話を読みながら、あなたが友人Zだとしたらどうするか、想像をしてみてください。

男子学生Aが恋心を抱いたのは、友人グループの1人である男子学生のZ(いわゆるストレート、恋愛対象は女性)でした。ある日、AはZに対し、付き合ってほしい、と告白をしました。当然ながら、Aがゲイであるというカミングアウトも含まれます。告白を受けたZは、『恋愛感情に応えることはできないが、友達でいよう』という旨をAに伝えました。その後、Zは、お互いを含む同級生10人のLINEグループにて、Aがゲイである内容のメッセージを送りました。


これを読んで、あなたはどう感じましたか?
自分がZの立場なら、グループLINEで言うことは絶対にしない、と思いましたか?
それとも、Zもいきなりの話で困惑したのだろうし、相談するためだし、仕方がないような...と思いましたか?

自分だったらどうするか、とリアリティを持って考えてほしいのですが、結論から言うと、Zの行動は絶対だめです。


実は、この話は現実に起きた事件で、男子学生AはZによってアウティングをされたのち、投身自殺をしています。実際に、『一橋大学アウティング事件』として、2015年に世間で騒がれた事件なので、知っている方も多いと思いますが、アウティングは、人の生死に関わる重大な問題です。

厳しい言い方をするようですが、同性に好意を持たれて困惑した、断ったのに何度も誘われて困った、相談のため、というのは、いずれもアウティングをして良い理由にはなりません。

大事なことなので繰り返します。
アウティングは、絶対にやってはいけないことです。


アウティングしても悪い結果にならなかった、というのは飲酒運転したけど無事に帰った、と主張しているのと同じだと思うのです。
事故が起きてから後悔するのでは、遅いです。


僕がアウティングされた話

僕も過去に、アウティングされたことが複数回あります。
学生時代も、社会人でも。
(会社の上司から、その場の全員に暴露されるという、予想外の体験もしました)

そういった体験を経て、僕がいま生きているのは、鈍感だからでも、気にしなかったからでも、ありません。とりあえず耐える、という選択をし続けただけです。
しかし、学生の頃、まだ誰にも相談できないで悩みを抱えていた時の僕は違います。誰も性別の話を自分にしないで欲しい、自分のことを見ないでほしい、と思う時もありました。なんだか、とにかく嫌な気持ちで、悲しかったことを記憶しています。

たった一言、、
良かれと思って、、
あまり深く考えずに、、
大丈夫だと思って、、、

それは、アウティングする人の勝手な言い訳にすぎません。残念ながら、実際に命を奪ってしまうことがあるのですから。

LGBTQ+やマイノリティに関わらず、僕たちは、他人を傷つけたり、命を奪ってはいけません。しかし自分が想像もしていないことで人を傷つけることは往々にしてあります。

LGBTQ+の話題に関して敏感になれ、と言ってるように誤解されやすいのですが、そうではないことを理解してもらいたい。自分が想像していないことで人は傷つくことがあって、知らないことがたくさんあって、その事実を認識しよう、というだけです。結構シンプル。


じゃあカミングアウトを受けたらどうしたら良いんだろう、と思った方、次回、『カミングアウトをされたら』という記事で書いていきます。僕の体験談を入れてますので、ぜひ、読んでみてください。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!

僕の自己紹介はこちら
https://note.com/team_ally/n/nf29f4dd25943

LGBTの根本、4つの概念についての記事です。
https://note.com/team_ally/n/n4ae80bfed298


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