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あなたはこの夏、何を思うの。

起業家という道を経て、今は二作目の出版を目指している橋本なずなです。


この生のプレッシャー

裕くんは言った。

『 “母を、食べる。” を読んで俺は、』
『 それを食べ切ったあとの橋本なずなを、見てみたいと思うけどな 』

彼と、彼の友人である裕くん、りっくんの4人で飲んでいた夜。
私は、生きるのがつらいとこぼした。

前までは家族や恋人以外に弱音を吐くなんて、あり得ないことだったのに。

知り合って数ヶ月の友人にまで話してしまうのは、それを話しても彼らなら受け入れてくれるんじゃないかという期待と、もう一人や二人では抱えきれない程に、苦しみが膨れ上がっている証拠だった。

『 うんうんっ、俺も。なずなちゃんのnoteのファンやもん 』

普段は加減知らずに明るく、ムードメーカーなりっくんが、混じりけの無い澄んだ瞳で私を見ながら言った。

「 えー、へへ、嬉しいなぁ。そうやんなぁ… 」

嬉しかった。

嬉しかったけれど。


橋本なずなの人生は、多くの期待を向けられる人生だ。

昔からそうだった。
『 な ず な ち ゃ ん は 可 愛 い か ら 』って、
『 な ず な ち ゃ ん が 引 っ 張 っ て っ て く れ る か ら 』って、

『 な ず な ち ゃ ん な ら 何 で も 乗 り 越 え ら れ る か ら 』ってさ。

最初は嬉しかった。有難いと思った。
期待を向けてもらえるなんて、当たり前じゃない。贅沢なことだ。

けれど、もっと当たり前に、
毎日可愛く居られるわけじゃない。いつでも引っ張れるわけじゃない。

何でも乗り越えられるわけじゃない。

私だってみんなと同じ、人間だから。

表に立って活動をするようになってから、より一層 “橋本なずなは強い人間だ” と思ってもらえることが増えたように思う。

感謝の反面、時折、強いプレッシャーに襲われる。

強くあらねばいけない。
そうでなければ、きっと嫌われてしまう。

それが、条件付きで愛されてきた人間の性(さが)だ。

あなたはこの夏、何を思うの。

8月 ——— 毎年この時期になると、母が決まってこう言っていた。

『 お兄ちゃんに誕生日プレゼント送ろうかな…? 何送ったら良いかな…? 』
『 なぁ、なずーっ、相談乗ってやぁ 』

「 えー、別に送らんでええんちゃうん 」

両親が離婚し、兄が家出して以来、独り占めできるようになった母の愛が、他の者に注がれる季節。それが8月だ。

兄の所在は、私も母も知らなかった。
だから祖父母の家宛に送っていたのだろうが、
何を送っていたのか、祖父母はきちんと兄に渡してくれていたのか。本当のところは分からない。

兄が家出をしてから14年間、母は兄を想い続けていた。

しかし、この夏はもう、母が居ない。


ねぇ、お兄ちゃん。気分はどう?

愛してくれていた人を失った気分は。
あなたがどれだけ拒もうとも、あなたを想い続けていた母を亡くした気分は。

あなたは知らないかもしれないけれど、私はずっと見ていたんだよ。
母はこの14年間、1日たりともあなたを忘れた日など無かったんだよ。

あなたは母の最期を看取らなかった。お葬式にも来なかった。

あなたはこの夏、何を思うの。

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