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#ダグラス社会信用論
ダグラスの社会信用論をアップデートしたい
これまでダグラスについては関曠野さんの著作、講演録を通してしか知らず、今回、初めて「社会信用論」を読んで学び始めたばかりでわからないところだらけですが、非常に面白いと思っています。
彼は、従来の経済学とは全く違うパラダイムを構築し、お金も含めた民主主義的な社会を作るための設計図を作ろうとしたのだと感じています。
それを現時点で、自分なりに大雑把にまとめると、ランダムになりますが、列記してみると以
「価格メカニズムによって需要と供給は均衡する」という経済学の嘘
大学時代に理科系専攻過程から文転し、文学部社会学科に進みました。
その時に初めて参加したゼミで価格はどのうようにか決定されるかというテーマを振り当てられました。
すべてのモノ、サービスの価格=原価+利益となる。つまりモノ、サービスの生産において仕入れ価格<販売価格となるプロセスが続くことになるが、それでは循環するシステムとして破綻するのではないかと考えて、わけがわからなくなりました。結局、そこ
電子マネーの政治性とベーシックインカムの政治性に目覚める
「銀行の破綻がさらに深まれば預金封鎖の事態もあり得ます。これは1930年代の大恐慌の際に銀行を守るためにとられた政策です。しかし今日の権力エリートは、もっとひどいことを考えています。それは、通貨を全て電子マネーにして現金を廃止すると言うものです。リーマンショック以降、世界のメガバンクは事実上全て破産しています。破産の実情を通貨の大増刷、いわゆる量的緩和で取り繕っているのですが、そういう中でメガバン
もっとみる議会制国家は法秩序ではなく銀行が管理している通貨秩序に従属している
「19世紀以降の大衆民主主義、マスデモクラシーは、能動的な市民と言うリベラルエリートの虚構を解体させ、人々を受動的で制度によって調教された大衆、マスに変えるものでした。この人々のマスの調教には、普通選挙権と義務教育、マスコミが決定的な役割を果たしました。この政治の大衆化はあたかも民主化であるかのように見せかけられましたが、実際にはこれはエリートが人々を工業化に動員するための戦略でした」
「18世
生産の時代は終わり、富の公正な分配が時代の課題になってきた
「生産から分配へと言うダグラスの議論は、時代にマッチした適切なものになってきている。資源と環境の危機で成長の限界にぶつかった資本主義の問題、特に金融資本が成長の限界を無視してきた結果、銀行への負債だけが増える負の成長の中で分配の不平等が極端になっています。生産の時代は終わり、富の公正な分配が時代の課題になってきたのです」
「環境の破壊と資源の枯渇は今や文明の存続を脅かしています。経済が成長するか
精神的文化と物質経済の統合へ
「ダグラスは単にマクロ経済的合理性の視点でベーシックインカムを提示をしたのではありません。彼は雇用による所得、働かざるもの食うべからずという思想を正当化している人間観、労働観からの転換を主張しました。これが大変面白いユニークなものです。彼は技術者として生産と労働の現場を直に体験し、よく知っていました。そして自分の体験を踏まえて、生産はほとんど道具とプロセスの問題で、人間の個々の労働が生産に果たす役
もっとみるダグラスのシステム欠陥是正のための3つの政策提言
「ダグラスは単に構造分析をしただけでなく、エンジニアらしく、どうしたら企業会計と銀行金融のシステムの構造的欠陥を是正できるかということで、具体的な政策提言を行っています。その提言は3つあります。まず、第一に銀行の私的信用創造が経済の歪みや不均衡の根本原因なので、政府が公益事業として通貨を発行して、利子なしで社会や企業に供給すべきであるとしています。一国の生産と消費を均衡させるに必要な通貨の量という
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