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高く碧い空から秋色の枯れ葉が音を立てながら舞い降ります。スウェーデン個展の旅 7

昨夜は冷え込み、
朝のカフェまでの道は霜でグレーがかっていました。



もう少しで手袋も編み上げますが、
あとこのレキサンドでの個展滞在は
6日間になりました。

でも時間というものは、
ゆっくり過ぎるのだと思うのが不思議です。

多分、ストレスフリーだからでしょうか。


Hikikomori引きこもりと言う言葉がありますが、
何とここでもこの言葉が通用するのです。


カラオケと同じで
日本からの伝達用語なのでしょうか。

午後に個展会場は、お母さんに連れられた
そんな青年や娘さんがいらっしゃいます。



ゆっくりゆっくり、
話しかけても返事はありませんが、
私はもっとゆっくり側に付きます。

ある娘さんが記帳簿に向かいペンを取り
Super fin と書きました。



お母さんを呼びに行って 
書いたよ!と叫びました。

お母さんは彼女を抱きしめました。

どんなお褒めの言葉より、
どんな評価よりうれしいひとときです。


パンデミックや戦争は、
人の心を閉鎖し、夢を奪います。



こんな時期に個展?!
とお叱りを受けたこともありましたが、
こんな時だからこそ、
私はこれでよかったのだと思っています。



閉鎖された心をほぐす色彩や形たちが、
来展してくださる方々に

ほんの一瞬ですが話しかけていることに
私までもがうれしいです。


作品の良さ悪さではなく、
心をほぐす道具として、
私のアートが存在できたら、

スウェーデンから学んで受けた
私のアート人生に悔いは何一つありません。



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