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最近読んで面白かった本を軽くまとめる:7/1~/15

こんばんは。あんどーなつです。
3連休いかがお過ごしでしたか?私は1日は外出しましたが、2日はあまりの暑さに参って引きこもっていました。

夏は汗をかいてべたつくので嫌いなのですが、その代わり、暑い日の午後2時頃、クーラーの効いた部屋や喫茶店でする読書は贅沢ですよね。そんなちょっとした贅沢を紹介すべく、今回も書きます!

1冊目はSNSのロム専の方に、2冊目は社内で新規プロジェクトを立ち上げたいものの上手くいかず悩んでいる社会人の方に、3冊目は仕事をなるべく早く終わらせたいものの残業しがちな若手社会人の方に、おすすめです。

黄金のアウトプット術: インプットした情報を「お金」に変える 成毛 眞


タイトル通り、「読書から得た情報をアウトプットしなさい」そして「アウトプットからお金・人脈・評価・アイディアを得なさい」ということを述べた1冊です。なぜアウトプットが必要なのか?という理由から、具体的なアウトプットの仕方まで説明されています。

私は一昨年の3月からTwitterでの発信を、今年1月から「最近読んで面白かった本を軽くまとめる」というこのnoteを書き始めました。それらを通して得たこと、感じたことが、この本にはずばり書かれており、非常に共感したので、詳しく紹介したいと思います。

私が最も共感したのは、アウトプットに対する姿勢です。アウトプットを始めるとまず感じるのは、自分のアウトプットの下手さ具合です。「一生懸命書いたのに、ああ、なんて下手なの!」と嘆きたくなります。継続的にアウトプットするとなると、下手なアウトプットを量産しなければならないので、更に辛い気持ちになります。

筆者はそんな嘆きを以下のようにぶった切ります。

それ(素晴らしい他人のアウトプット)と比べて、自分の文章は、写真は、動画はどうしてこんなに下手くそなのかと落胆する必要は、一切ない。
理由は二つある。
まず、SNSで広くシェアされるものは、多くの人が評価したもの、つまり、みんなが「これはいい」と思ったものばかりなので、上手いもの、心を動かすものばかりに決まっているからだ。
それに比べて自分のアウトプットは……と悩むのは、ウサイン・ボルトや桐生祥秀よりも足が遅いことを嘆くようなもので、検討違いも甚だしい。
また、多くの人はアウトプットをしていないことを、忘れてはならない。
(中略)
なので、まずアウトプットをしようと決めてその通りにするだけで、そのアウトプットが自分の満足いくものでなくても、凡百のインプットだけの人々よりも、はるかにクリエイティブだ。
ゼロに比べて100ではなくても、1ではなくても、せめて0.1ではある。そして0と0.1の間は、0.1と100の間よりも遠い。

お前の嘆きはお門違いだと言われてしまえば、ならまぁいいっかと思えますよね笑 拙いアウトプットを力強く応援する姿勢に非常に共感しました。

さらに、筆者は、拙くても効果がでるアウトプットのテクニックを9つ紹介しています。詳細は本書にゆずりますが、ここでも拙くてもいいからアウトプットをしてみようという姿勢が見られます。

「文章を売ろうとするな、文章で売れ」と題されたテクニックでは以下のように述べられています。

上手い文章を書こうとしてはいけない。
目指すのは、分かりやすく、誤読されない文章だ。
誤読されない平易な文章と、誤読を誘発するような難解な文章だったら、絶対に前者を目指すべきだ。
なぜなら、アウトプットの目的は、より多くの人に読んでもらい、より多くの人のフィードバックを得ることだからだ。
フィードバックには、直接敵な感想のほか、新しい人脈、魅力的な副業、夢中になれる趣味などが挙げられる。

アウトプットは必ずしも面白さを必要としないという指摘は、アウトプットビギナーの心の重荷を取り払うと思います。特にTwitterでは、日常のちょっとしたことを面白くツイートできるユーザがごまんといるので、その方々と同じ土俵に立つのは諦めましょう笑

この本に書かれているアウトプットの考え方や、方法、コツは決して真新しく斬新なものではありません。しかし、分かりやすくまとめられているので、発信する意欲があるものの初めの一歩を踏み出せないという人には、良い羅針盤になると思います。

TwitterやInstagramのロム専だけれど「いつかは自分でも発信してみたいな~」という気持ちが少しでもある人は、ぜひ読んでみてください!

気になった方は↓


マーティン・ルーサー・キング 黒崎真


この新書は、ともすれば1人で大衆を率いた偉人として「偶像化」されがちなキング牧師を人間的弱点のある普通の人としてとらえ、いかにして非暴力を実践していったのかに焦点をあてて書かれています。

実践された様々な活動の中でも、私は以下の2点を初めて知り、驚きました。

1. キングの唱えた「非暴力」は「無抵抗」ではなく、勇気と訓練を必要とした戦略的メカニズムであること
2. 人種差別だけではなく貧困とも闘っていたこと

特に1の「非暴力」が綿密に計算され作り込まれたものだったので、ここで紹介したいと思います。

非暴力の行進を行うには、まず行進を行う地元の人々に「非暴力」を教えなければなりません。しかし、キングは非暴力のシンボルとして活動資金を稼ぐ必要があり、そのために多数の講演を行っていました。そこで多忙なキングに代わって、他の黒人牧師が地元の人々に非暴力を教えるワークショップを開いていました。その1人がジェームズ・ローソンです。

ローソンのワークショップは、なんと半年にもわたります。大きく3段階に分け、非暴力の哲学と戦術に関する討論、質疑応答、行進の際の服装、言葉遣い、遭遇するであろう暴力を想定したロールプレイを人々に教えていたそうです。

第1段階
参加者が自尊心を獲得し、不正には抵抗しなければならないことを確信させる段階。
・参加者に自分や家族や友人の人種差別体験を話させ、共感をよぶ
・連帯意識を生み、行進に対する恐怖心を取り除く
第2段階
不正を正し和解を勝ち取る方法として非暴力の有効性を認識させる段階
・白人と同じ扱いを要求しているだけであって、白人を打ち負かしたいわけではないことを理解させる
・そのためには一方が負ける「暴力」という戦略は相応しくないことを理解させる
第3段階
行進中に実際に遭遇するであろう口汚い暴言や暴力を想定したロールプレイを体験する段階
・白人役の参加者から「このニガー」「猿」「白人は神だぞ」と罵られ、小突かれ、頭からケチャップやミルクをかけられる
・顔につばを吐きかけられたり、引きずり倒されたりする
・それでも冷静さを保ち、礼儀正しい言葉を使い、非暴力を貫くように訓練する

これ程に時間と手間をかけても、人々に非暴力を教えたのには理由があります。白人による「象徴的暴力」を誘発するためです。

礼儀正しく、行進をするだけの人々でも、デモ隊の参加者が何千・何万になると、警察は対応しきれなくなるので、武器を使ってデモ隊を弾圧し始めます。キングはこの暴力による弾圧を誘発し、武器をもった白人vs武器を持たない黒人(ときには子どもも含む)という「対決」を生み出しました。

この「対決」をメディアに効果的に報道させることで、市長、州知事、ときには大統領までもを動かしました。キングは、『「非暴力による創造的はけ口」を認めるか、暴力による自衛を許すかの二つ』の選択肢を彼らに与え、立場上、非暴力がうみだす対話を選ばざるをえないようにしたのです。

このように、キングは黒人の健全な不満の発露として非暴力を解いた姿は毅然としており、一部の白人からは「戦闘的」な「過激主義者」だとみなされていたそうです。

私は恥ずかしながら、キング牧師を「博愛の活動家」としか認識していなかったので、非暴力の裏にあった綿密に計算された思惑を知り驚きました。キリスト教の博愛の精神を説くだけでは、人は動かないことを十分に認識し、利害関係を上手く利用して要求をのませようとする姿からは、キング牧師の強い意思を感じることができると思います。

2018年はキング牧師が暗殺されてから50年の節目の年なんだそうです。この機会に、偉人の伝記を読み直してみるのはいかがでしょうか?パワーをもらえますよ!

気になった方は↓


「ラクして速い」が一番すごい 松本 利明

力の「入れ所」と「抜き所」を押さえ、無駄な仕事減らしながら(=ラクして)、1秒でも早く仕事を終わらせる(=速い)ためのテクニックや考え方が56個紹介されています。

インターンで、メールを書くといった作業に時間を割かれるのがイヤだったので読みました。仕事のやり方がまったく分からない学生や新社会人の方は、なるほどねと思えると思います。

個人的にメールの書き方が非常に勉強になりました。「根回しはccメールではなく、直接送る」という39番目のテクニックで紹介されています。

良いメールを書くコツは3つあるんだそうです。具体例があって分かりやすかったので、コツと具体例を引用します。

1. メールの件名に「あなたに読んでいただかなくてはいけない理由」を書く
✖ 今年の忘年会について
〇 今年の忘年会の宴会予算を承認してください
2. 最初の1文に「何をどうしてほしいか」を書く
✖ 予算が2割程度オーバーしそうなのですが、どうすればいいでしょうか?
〇 参加人数が昨年より2割増え、寒ブリの高騰もある1人単価が3%増なので、昨年より予算を2割増やしていただけないでしょうか。
3. 最後の1文に、「どんなアクションをしてほしいか」を書く
✖ よろしいでしょうか?
〇 この提案でよろしければ、「承認」と返信いただけないでしょうか?

こんな当たり前のことすら満足にできていないのか…と書きながら自分の無能さに悲しくなってきましたが、今覚えたから次はできる!とポジティブに考えて頑張ろうと思います。

社会人に必須のテクニックは↓

~Fin~


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