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最近読んで面白かった本を軽くまとめる:10/1~/31

こんばんは。あんどーなつです。
遅くなりましたが10月に読んで面白かった本をまとめます。

1冊目は「ありのままの自分」が見つからなくて苦しい人へ。2冊目は副業を始めたい人に、3冊目はSNSでフォロワーを増やしたい人におススメです。

ハーバードの人生が変わる東洋哲学 マイケル・ピュエット

Twitterでフォローしている読書家さんたちがおススメしていたので読みました。個人的に、キリスト教の考え方が思考の軸になっている(と思われる)欧米人の人には、無為自然のような一見すると主体的に生きることを放棄するような思想はどう捉えられるのかが気になったからです。

本書では、孔子・孟子・老子・荘子・荀子を取り上げ、核となる考え方を紹介しています。思想家それぞれの分析も面白かったのですが、先に述べた疑問をもっていた私としては、西洋哲学と東洋哲学の包括的な違いが語られていた「はじめに」と第1章「伝統から"開放された"時代」が特に面白かったです。

西洋哲学と東洋哲学の根本的な違いを一言でいうならば、本書では、西洋思想が「包括的な思想体系」であるのに対し、東洋思想は「直感とは相いれない、自己や、世界の中での自己の役割についての観念」である述べられています。

その違いは「自己に対する考え方」と「哲学者が扱う問題の内容」の違いに顕著に表れています。

西洋哲学は「ありのままの自分」というのがいて、ありのままの自分がやりたいことを探し、その欲求にしたがって生きることが、最善の生き方だとされえています。言い換えれば、西洋哲学では自己とう人間性を画一的なものだとみなします。他方、東洋哲学では自分は「絶えず変化する存在」であるとみなされます。

西洋哲学では「トロッコ問題」に代表されるように、「象徴的な架空の状況」を想定し、徹底して「理性的」に考えられる問題を扱いたがります。他方、東洋哲学では「日々の平凡な日常をどう生きるか」が最重要な問題であり、「トロッコ問題」のような非日常な議論はまったくの役立たずだとしました。加えて、理性よりも「感情や本能」の働きを重視しました。

西洋哲学:包括的な思考体系
  ・ありのままの自分
  ・架空な状況と理性 exトロッコ問題
      
東洋哲学:自己についての観念
  ・絶えず変化する自己
  ・平凡な日常と本能

この違いをふまえて、著者は東洋哲学を以下のようにまとめています。

中国の思想家は、どの人もみんな複雑で、たえず変化する存在であることはに早く気づけと説くに違いない。一人ひとりに、さまざまな、時に相反する感情の傾向や、願望や、世界への反応がある。わたしたちの感情は、内にではなく、外に目を向けることで引き出される。世間のしがらみを断って瞑想したり旅部でたりしても養われない。日々の営み、つまり他者とかかわったり行動したりすることで実地に形づくられる。言いかえると、ありのままの自分だけが自分なのではない。いつでも積極的に自分自身をよりよい人間へと成長させることができる。

この本が素晴らしいのは、違いを述べてたうえで、さらに以下のように述べている点です。

ここで取り上げるどんな観念も、「西洋」と「中国」を対立させて、これは中国式のものの見方だという捉え方をすべきではないし、同じように、伝統的な思想と近代的な思想を対立させて考えるべきではない。中国思想をじっくり掘り下げるなかで、人々が近代のずっと前から世界に秩序をもたらす最善の方法を議論してきたこと、さらには、人生をおくる方法を考えるうえで、真にかわりになりうる方法があることがわかるはずだ。

違いに着目して、違いが分かりやすいようにあえて二項対立の形式で説明してきましたが、この考え方に著者は警鐘をならしています。その理由は、西洋哲学が解ききれず直面している問題に、東洋哲学が「答え」を示してくれるからです。

しかし、東洋哲学は先に述べたように、理論だった思考体系ではないので、今すぐに民主主義にとって代わる新しい考え方、すなわち答えになりえません。そのため、個々人が、この東洋哲学の考えをかりて、ここの西洋哲学の考え方をこのように改めたらだとうだろうか?と考えなければならないのです。

「はじめに」と第1章「伝統から"開放された"時代」をざっくりとまとめましたが、この部分だけでも著者がどのように東洋哲学を捉えているのかが分かると思います。
もし、自分のやりたいことが分からなくて苦しい、自分が好きになれない、という方がいたら、ぜひ読んでみてください。心が軽くなりますよ。

興味をもったら↓

「好き」を「お金」に変える心理学 Daigo

昨日もこんなツイートをしたのですが、最近、月にかかる書籍代くらいは誰かに雇われずに自分で稼ぎたいなーと思って読みました。
私がこの本から学んだことは、お金の「使い方」です。「稼ぎ方」ではなく「使い方」であることがポイントです。

なぜ「使い方」が大事なのかというと、理由は2つあります。

1つ目は、お金を稼ぐことと幸福を感じることは、稼ぐ額が700万を超えたあたりから相関がなくなるからです。他方で、お金を「使う」ことで得られる幸せは、自分が幸せになれるものや環境を知ることができれば、減ることがありません。

著者のメンタリストのDaigoは

・自分の知識欲に沿って好きなだけ本が買えること。
・誰にも邪魔されず、気分よく集中して本が読める環境を整えること。
・買った本を読むための時間を捻出する自由を手に入れること。

という3つのことにお金を使うことが幸せだと気がつき、メンタリストとしてテレビに出ることを辞めたそうです。

2つ目は、好きなことにお金を使うことで、稼ぐ力に磨きがかかり、収入があがる可能性があるからです。本書では、好きなことにお金を使うことで、稼ぐ力に磨きがかかり、収入があがるサイクルのことを「お金の無限ループ」と読んでいます。

個人的に、面白い例え話だなと思ったのは、プロ野球選手の「お金の無限ループ」です。

「好きなこと」を通じて得られる経験、身についたスキルは誰にも奪われません。本人が手放そうとしても、決して減らない財産となります。
ですから、無限ループを回せば回すほど、チャンスは膨らんでいくわけです。ところが、途中で好循環を手放してしまうケースもあります。
わかりやすのが、プロのスポーツ選手です。
例えば、プロ野球選手としてドラフトにかかり、プロ入りする選手は才能と努力を併せ持つ、特別なプレイヤーばかりです。野球という好きなことを追求し、得られた経験、身に付いたスキルという財産を再投資して、グラウンドに銭が埋まっていると表現されることもあるプロ野球という稼げるフィールドに立つに至りました。
しかし、そこから大きく伸び悩む選手と何億円という契約を何年にも渡って更新し続ける選手に分かれていきます。
私は野球の素人ですが、同じドラフト1位入団の選手にそれほど大きな才能の差があるとは思えません。
では、何が明暗を分けていくのでしょうか?それは「好きなこと」に再投資しし続けられるかどうかにかかっています。学生時代と比べ物にならないくらいの稼ぎを得たとき、そのお金を「好きなこと」に再投資できているかどうか。
年齢を重ねれば重ねるほど、専属のトレーナーを雇い、栄養士をつけ、コンディション調整に余念のない選手が第一線に残っていきます。
一方、高額の契約金が舞い込み、遊びを覚えてしまった若手はなかなか伸びないといいます。遊んでいてやんちゃなイメージのある一流選手は、遊びと平行して、それ以上の再投資を野球のために行っているそうです。

つまり、書籍代を稼ぎたい私は、アルバイト等で入ってきたお金を真っ先に書籍代に充てることが必要だということです。化粧品や洋服、デート代に充てるのはもっての他ということです。

お金は、「好きなこと」「特になこと」に投じなくてはいけません。「好きなこと」「得意なこと」に「お金」を使うことによってのみ、無限ループが回り始めます。ところが承認欲求の罠に取り憑かれると「好きなこと」とは別の物に際限なあくお金を投じることになります。(中略)
だから承認欲求を満たしてくれる物にお金を使うのは、やめましょう。

最近、副業で収入を増すことがトレンドになりつつありますが、増やした収入を何に使うのかを稼ぐ前に考える人はあまり多くないと思います。副業での収入アップを計画している人こそ、「お金を使う」視点を持つべきだと思いました。

本書では、具体的に、好きなことで「稼ぐ」方法も説明されています。副業を始めたい人は、お金の使い方と合わせて、ぜひ読んでみてください!

「有名人になる」ということ 勝間和代

経済評論家?で有名な勝間和代さんが、「有名人になるプロジェクト」と称して自分自身を有名にするために行った施策を解説した一冊です。読み終えたからあげる~といわれてもらった本だったのですが、予想以上に面白かったので紹介します笑

何より面白いなと思ったのは、有名人になろうと思った動機です。「はじめに」で書かれていますが、勝間さんが有名人になろうと思ったのは、社員と家族を食べさせるためだったというから驚きです。

「社会的責任投資ファンドをするはずだったのにできなかった投資顧問会社」
「たまたま襲ってきたリーマンショックによる顧客の急激な離散と社員への責任」
「あまり深く考えずに行ってきた個人的な執筆・講演活動」
人生のアヤとはおもしろいもので、この三つの現象が訪れたときに、突然、まさに天啓のようにひらめいたのが次のような考え方でした。
「そうだ、わたし自身が有名になって、これまで実現できなかった社会的生人について発言を行える立場になればいいのだ。そして、その活動でものすごく潤沢でなくてもいいけれども、いまいる社員とその家族が困らない程度の収入を得られる道はないだろうか」
こうなったら、「有名人になる」というビジネス、すなわち、わたしがこれまで、ずっとあえて避けてきたBtoCのビジネスを徹底的にやってみよう。
そして、どうせやるなら中途半端はやめよう。せっかくこれまでコンサルタントやアナリストとして培ってきた分析能力や戦略性があるのだから、それを徹底的に使って、
「非助成認知率」
という、わたしの顔を見たときに名前を挙げなくても「勝間和代」だとわかる人の割合を、世の中のおおむね三〇%くらいに上げてみよう。

ここまで読んで、面白いのを通り越して、私は素直に関心を覚えました。「有名人になる」というと夢物語のように聞こえますが、「自分自身をTV業界に売り込むマーケティング戦略」と捉え、KPIを定めるところまでつめれば、企業で行う商品マーケティングと何ら変わりないと思ったからです。

有名人になるプロジェクトで実際に行った施策や考え方の詳細は本書に譲りますが、この考え方は最近話題の、ふろむださんの「錯覚資産」に通じるものがあると思ます。

「自分」という商品をどれだけ魅力的に見せることができるのか?
この考え方は、企業で出世するうえでも、副業を始めるうえでも大事になるのではないかと思います。身近なところでいえば、SNSのフォロワーを増やすのも、ある意味で有名人になることですから。

BtoCの副業で稼ぐためにTwitterでフォロワーを増やしたいという人であったり、自社の商品を多くの人に知って欲しいからInstagramのフォロワーを増やしたいという人はぜひ読んでみてください!

ふろむださんの「錯覚資産」のはなしはこちら↓


~Fin~


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