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こねこね。


「土でアクセサリーをつくるなんて、縄文時代みたい!」

最近の興味関心が大幅に【民藝】に向かっているからか、この状況にロマンを感じざるを得ない。じぶんでつくったものを身につけるのは、魔除けとか祈りとかそういう文脈に近いのだろうか。あるいは、太古の昔から装飾品は「ファッション」として位置付けられていたのだろうか。

地元のカフェ「cafe nouka」さんで開催中の、陶芸家さんのコラボイベントにおじゃましながらそんなことを考えていた。

先日、世界の少数民族を撮影するヨシダナギさんの展示を観てきた。彼女は、写真ではヒーローやファンタジー感を演出しながらも、キャプションでは被写体の人間らしい部分を紹介しているので、遠い国の180°異なる文化をもつ彼ら・彼女らの存在を身近に感じることができる。

そのなかでも、彼らが独自に確立していった「衣」の姿が興味深くて。意味のある装飾もあれば、そうでないものもあるかもしれないけれど、語弊を恐れずに言えば、真剣にこの格好をしていることに驚きが隠せなかった。

これだけ文明が発展している今、ある国にはファストファッションが溢れ、ある国では大きなイベント時にのみ伝統の衣装を身につける。「衣」の位置付けが変化してきたなかで、ほかの国を知らないということはあるにせよ、このスタイルを貫けることがかっこいいと思ったし、同じ民族でも着こなし方が違うことにクリエイティブさを感じた。

普通に生まれ、普通に生きてきたわたしに、日本という国で暮らしながら彼ら・彼女らのような格好をする勇気はないけれど、「衣」を通してじぶん達の【誇り】や【文化】を表わすのはおもしろいなと素直に思った。

そこまでとんがったものはつくれないけれど、この土地のなだらかな山々や霧からインスピレーションを受けたものをかたちにして身に付けようとしている。これはもう、個人的な【あそび】の領域なのだけど、それらをファッションとして昇華できるのであれば、ちょっとやってみたいかもしれないと思った。

いろんな釉薬を試してみたので、できあがりが本当にたのしみ。

駅前の、もしくは近所の空き家を使ってあそび場をつくり、平日夜や週末にこういったイベントが開催できればいいなと思っている。ギャラリーとカフェスペースを併設し、日常的なものから贈り物までを取り扱う。

台湾の誠品書店のようなイメージで、もっと小さくてこのまちにフィットした場所。ものづくりの豊かさを、住民が享受できるような場所。


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