まち中が、映画館に。
地元・亀岡で、亀岡のまちが舞台の映画をつくりました。タイトルは「かめじん」。この4月からあちらこちらで上映会をしているところです。
そもそも、亀岡には映画館がありません。いちばん近いのは、快速電車で15分ほどの距離にあるJR二条駅横のTOHOシネマズ。
中学生になったかめじん達は、ここで友達と一緒に映画を観ることがたのしみのひとつになっていくわけです。子どもだけで電車に乗ったり、お小遣いで映画を観たり。そんな風に大人の階段少しずつ登っていくんです。
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この「かめじん」は、映画をつくること自体がひとつの目的で、それ自体はなんとか成し遂げられたのですが、この映画を映画として広げてくれたのは、紛れもなく、このまちで暮らす方々でした。
市役所のホールだけでなく、パン屋さんやごはん屋さんなど、少しずついろんなところで上映させていただいています。そんな風にして、まちの至るところにポップアップの映画館が出現していくのもまた不思議な感覚で。
そして、昨夜は亀岡駅前のバーで上映会。スクリーンの代わりにシーツを使って上映しました。
この日は、この4月から移住のお仕事を一緒にさせていただいているみなさんも観に来てくださって。
「ここのバー、通勤途中にずっと気になっていたんです!」
「あ!前にどこかでお会いしましたよね。」
上映前にそんな会話を耳にし、こっそりにやにやしていたのはいうまでもありません。同時に、やっぱりすごく恥ずかしかったですが、ちゃちゃ入れながら観てくださったのでわたし自身もたのしみながら観させていただきました。
一緒に観る人や、観る場所によって、なんとなく違った観えかたがするんですよね。
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「映画」を介した、あらたなコミュニケーション
なんとなく重なりそうで重ならない、そんな人たちが “映画を観る” という目的でひとつの場所に集まるのって、(来てくださいと伝えているので当たり前かもしれないけれど)なんだかおもしろくて。
それはきっと「かめじん」が「亀岡」という地域に特化した映画だからこそなのかもしれません。届くコミュニティも限られていますし、このまちの規模って、なんとなく混ざったらおもしろそうな人たちが混ざれる距離感なのかな。
主催側(?)としては、こうしたゆるやかな広がりそのものがうれしいことでもあり、毎回上映後にこっそり泣きそうになってしまいます。
世代も性別も、そして、国籍もバラバラの人たちが、同じ映画を観ることで「かめじん」というあらたな共通言語をもっていること。うまく言えないのですが、すごく不思議な感覚を味わせてもらっている気がします。
「映画観ましたよ!」とH商店街やロケ地に足を運んでくださったり、「あれはどこにあるお店?」と興味をもってくださったり。
「もう一回観たい!」「次の上映はいつですか?」そんな声をいただく度に、この映画がここにあってもいいのかな、と思えるようになってきました。(もちろん、監督兼カメラマンの腕がすごいのですが、まだまだスクリーン越しの自分に慣れていないのが本音のところです。。)
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昨日の上映会で「愛を感じました」という感想をいただいて、なんだか小っ恥ずかしくなってしまいましたが・・もし、この映画を通して、みなさんが普段ことばにしにくいような “地元” を表現できていたとしたらうれしいです。
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