見出し画像

いつか、湖畔で暮らす日のことを。


忙しそうに見えている間は、あんまり良くないなと思う。

と言いつつ、実際のところそこまで時間にゆとりがあるわけでもないし、行きたいと思っていたイベントなどをことごとく逃しているのは事実で。

いまはまだ「目の前のことをやりたい」という気持ちが強いから、優先順位的には問題ないのだけれど、何年もこの状況を続けることが自分にとっていいことかどうかは正直わからない。


社会人2年目に差しかかった頃に、「忙しい」と口にするのを辞めてみた。

本当に忙しいのか、これが自分の能力なのか、良くも悪くもわたしには指標がないし、ことばにすることで縛られる気がして。そんな言い訳を並べる一方で、「忙しいと言ってしまったら終わりだ」と意地になってるのかもしれないな。でも、やっぱり「忙しい」は自慢にならない気もしちゃうから。

スケジュールを埋めなきゃ不安と思うタイプでもないし、予定のない日のたのしみ方もいくつかもっている。


そのうちのひとつが、「湖畔で暮らす日」を想像すること。イメージは冬の北欧かな。

湖のほとりにある、赤か緑の屋根の白いお家のなかにわたしはいる。

薪ストーブで暖をとりながらふと窓に視線をやると、ちらちらと雪が降っている。今夜は冷えそうだから、温かいかぼちゃのスープをつくろうか。もしくは、母がわざわざ日本から送ってくれた「ほうとう」でもいいかも。

音のない、静かな場所でわたしは絵を描いている。遠い昔の、地元で過ごした日々のことを思い出しながら、ゲルインキのボールペンを滑らせていく。そういえば、知らない間に紺色のペンで描くようになったみたい。


明日は、週に一度の「おにぎりスタンド」をオープンする日。

おにぎりとみそスープを準備して、地域の人たちをお迎えする。この国の人たちは、昆布や海苔は苦手だけれど、マヨネーズをあえたサーモンやツナは好きみたい。試しにひとつだけ、梅干しのおにぎりをつくってみようかな。誰も手に取らなければ、わたしが食べればいいのだから。

晩ごはんが終わったら、明日の準備しなくちゃね。絵の締め切りまではもう少し時間があるから、今日はこのくらいにしておこう。

こんな具合で、来るか来ないかわからない将来のことを考えるのは案外たのしい。どこまで本気かわからないけれど、そうしているうちにどんな未来もやって来るような気がして。

コーヒー豆の農園を訪ねたり、職人さんと一緒にイタリアを訪れたり。ほかにもいろんなシチュエーションを想像してみる。


どこへ行っても食いっぱぐれることのないよう、いま頑張らないとね。

こうやって毎日小1時間ほどPCに向かっている間は、脳みそが休んでいる。仕事以外のことを考えているからだと思うけど、それだけであたまがスッキリするから結構いいリフレッシュなのかもしれないな。


あっという間に11月。今夜はすこしばかり映画を観ようと思う。せっかくAmazonプライムの会員だというのに、10月はすっかり忘れていたみたい。

いただいたサポートは、より良い文章をかけるように有料noteや本の購入にあてさせていただきたいと思います◎