アメリカ生活の終わりが見えてきて…

人間の感情とはおもしろいもので、終わりが見えると急に焦る気持ちが湧いてきて、あれもこれもと積極的に行動するようになる。

期間限定のアメリカ生活であることはわかっていたが、「いつ日本に帰る」と具体的に示されていない間は、終わりを強く意識しない。

もし、アメリカに来た時に、「あなたは3年後の3月に日本に帰りますよ。」と伝えられていたら…
きっと、もっと有効に時間をつかっていたはずだ。

いつ言われるのかわからない「本帰国」を頭の片隅に置きながらも、私は、自分が失敗したり、恥をかいたり、悲しくなったり、落ち込んだりするのを避けるために、消極的な日々を多く過ごしてきた。

最初の頃は、英語に囲まれた環境にいられる状況のありがたみに感謝していたけれど、それも時間が経過する中でだんだんと薄れていった。

ところが、今、「本帰国」が目前まできている私の生活はどうなっているか。

もうすぐアメリカ生活が終わるから、ESLのクラスを増やそう。
もうすぐアメリカ生活が終わるから、学校のボランティアをやってみよう。
もうすぐアメリカ生活が終わるから、行ったことのない店にもどんどん運転して行ってみよう。
もうすぐアメリカ生活が終わるから、いろんな人と会話をしよう。
もうすぐアメリカ生活が終わるから、もっとアメリカの食品を試してみよう。
もうすぐアメリカ生活が終わるから、アメリカのTV番組を観てみよう。


どれもこれも、「アメリカ生活が終わるから」という理由なしでも今までに経験することができたはず。
残念だ。

でもきっと、こうして終わりを見せられなかったら私は行動していないだろう。

やらないよりは、やったほうがいい。
少しでも多くの経験をして、日本に帰れたらいい。
最後の詰め込み的な感じになったとしても。
ちょっと疲れることになるとしても。

無駄な経験など一つもない。
アメリカで経験することは、私の英語だけでなく、私の内面も大なり小なり成長させてくれるはずだ。



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