メモ 東京の喫茶店で考えたこと
田舎者の私はこれといった目的もなく
一人東京へ旅に来た。
何とかしなければならないことや何ともならないことについて考える時間だけが唯一の旅のお供だ。
私は次、誰とともに東京に来るのだろう。
この喫茶店に再び足を踏み入れることは
あるのだろうか。
いい感じだった彼にはもう
なんと連絡したらいいのかわからない。
そんなふうに何もなかったかのように
終わっていくのは物悲しい。
風のようだ、本当に。
確実にその場を共有しているのに、
一瞬のすれ違いや、少々の渦を持って
風達はそれぞれに離れていく。
明日は3年続けたアルバイトに行かない日曜日。
気がつかぬうちに私は速度を持った風になっている。
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