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「イーオット」だけど「超ドジオット」

「イーオット」この言葉は、投稿者の「ゆきものがたり」さんが彼女のパートナーを語る時の呼称である。この表記がなんとも可愛らしくて、すごく気に入ってしまいました。だから使わせていただきました。どうぞお許しを🙇‍♀️

私の夫は、本当にいい人である。ベストパートナーであると下記の拙文にも書いたけど、ドジなのがたまにキズである。結婚前からそして結婚後もその輝かしい武勇伝は数えきれない。

結婚する時、そのことを義父から「よろしくお願いします」と言われたけど、深く考えもしなかった。が、すぐにその意味を理解した。まずは、無くし物の多さ。ボールペンなど何本無くしたことか。傘、帽子、夏なら扇子。冬なら手袋。娘たちにもらった誕生プレゼントの傘などもらってすぐにどこかにおいてきた。これにはさすがの彼も心を痛めていた。

その時、聞いたのが笑い話のようなドジ。ある日、本屋で本を買って、電車に乗ったら本を忘れてきたことに気づいた。あわてて飛び降りて扉が閉まったとたん、車内に傘を置き忘れたことに気づいたというもの。

海外編もある。イタリアでぼったくりバーでお金を巻き上げられ、日本から送金してもらったこととか、フランスの空港のduty freeショップで買い物をしている間に飛行機が出てしまい、パリの屋根裏部屋でフランスパンをかじって次の便を待った話とか。昔は週一便だったのでそんなわびしい生活を1週間送ったとか。

タンザニアでは、プロパンガスのコックが外れてガスが吹き出して、手で押さえてベランダまで引きずって助けを求めたとか。時には命に関わるドジも起こしている。

何年か前に、ポルトガルを旅行した時はスリにやられた。道を歩いていて、私は彼のショルダーバッグのジップが開いていることに気づいた。案の定、財布が抜き取られていた。「パ、パスポートは???」・・・    無事だった。

だが財布にはクレジットカードが何枚か入っていたのだ。それからホテルに跳んで帰って、日本のカード会社に電話をかけまくり、カードの差し止め手続きを行なった。その時盗まれた財布も娘たちからのプレゼントだった。

パスポートと言えば、娘を飛行場に送って行った時のこと。仕事の設計図を入れたカバンを山手線の棚に置き忘れた。「ガーン!」彼が真っ先に心配したのは、これから出発する娘のパスポートだったそうだ。幸いパスポートは上着のポケットに入れておいて無事だった。カバンは電車が一周して戻ってくるまで待ってくださいと言われたそうだ。カバンは、無事手元に戻りやれやれ。

彼は山男(もう死語かしら)である。数年前、雪山で同行者の具合が悪くなり、ヘリの救助要請をして欲しいと電話をかけてきたことがあった。その時警察に電話をかけてわかったのだが、長野県警のヘリは有料だが、富山県警のヘリは無料だということ。位置情報からいうと富山の管轄だということで、富山のヘリに救助されたようだ。莫大な料金を請求されずによかった。も、もちろん、無事で何よりだった。(この情報現在でも有効かは不明)

極めつきは、鳥海山の山小屋からかかってきた電話。車のキーを無くしたから届けて欲しいと言う。「ヒェー⁈」一体どうやって届けるんだい、山の中腹まで。東北新幹線で最寄り駅まで行けてもその先はどうするの?

スマホの電波が届かないので小屋の衛星電話を借りているらしく、思うように話ができない。しばらくしたら、キーが寝袋の中から出てきたと連絡があって、一件落着。あとで娘たちと話したら、娘が笑いながら「新幹線の駅からドローンででも運ぶつもりだったのかね〜」なんて言っていた。

(最近知ったおバカドジー加筆) 山登りに欠かせない登山靴を忘れたことがあったそうだ。さらには登山靴は持ったけど登山靴用の厚手のソックスを忘れたとか。その時は、登ることができず戻ったとか。それもどうも一度や二度ではなさそうだ。私も一度玄関にソックスが落ちているのを発見し連絡したことがあった。

結婚生活の日々はこんな風にハラハラドキドキ、ムカムカッと過ぎた。でも育児の達人であった。三人の娘のお風呂は全て彼がやっていた。同僚との飲み会がある時は、娘たちをお風呂に入れてから出かけた(告白すると、私はお風呂の入れ方を知らない)。

それより何より、二人目と三人目の娘は三ヶ月間彼が育てた。なぜか?産後私の肝臓の数値が異常を示し、だるさで起きていられなかったからだ。だから夜、片手に娘を抱いて哺乳瓶でミルクを飲ませながら、仕事をしていた。娘たちは「コリック」(お腹にガスがたまり苦しむ症状)で眠れずよく泣いた。そんな娘を一晩中抱っこしていた姿は忘れられない。

娘たちが成長すると、自転車の乗り方、水泳、スケート、スキー、キャンプでのテントの張り方、火の起こし方、全部彼が教えた。サバイバルはバッチリ👍

本当にイーオットである。

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